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COLUMN |
SURF COLUMN 2007/4/26 |
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『第1回目』
今回から、拙稿を掲載して頂く井澤です。
波乗りをはじめて早30ン年。未だこの遊びの深みに浸かりっぱなしのオヤジサーファーです。
ビデオ・プロデューサーという仕事柄、映像を中心に、ART、音楽、写真等、サーフ・カルチャーに関するさまざまな事柄について、いろいろと寄稿させて頂くので、よろしくです。
さて、今回は・・・。
雰囲気のある16mmフィルムの質感・・・。曇ったような白黒画面のザラいた風合い・・・。
アコースティックで癒しに満ちた空気感を演出する音楽・・・。
こんな感じで、なに気にアーティスティックで高踏な雰囲気を醸し出し、まるでART FILMの様な表情をしているのが最近のサーフムービー。確か、この流れの先駆けとなったのは96年に発表されたジスパー・ブラザースの“adrift”だったと思う。
ジョエルの芸術的なスモールウェイヴでのサーフィンから始まるこの作品は、ホームユースのアナログ・ビデオで収録されたにも関わらず、絶妙な選曲とも相俟って味わい深い作品になっていた。
特にラスト。
ニーナ・シモンの“I Shall Be Released”をバックに展開されるパイプでのジョエルのシークエンスは、サーフ・ムービーの歴史に燦然と輝く名シーンであると、個人的には断言してしまう。
その後、“The Seedling”や“SPROUT”のトーマス・キャンベルや“Glass Love”>のアンドリュー・キッドマンの登場によって、こういったART FILM的な傾向は決定的なものとなるのだが、こんなトレンドにいささか戸惑いながらもすっかり好感を持ってしまっている僕は、根っからのフリーライド世代を自認しつつも、やはり本質的にはミーハーなサーフ・カルチャー・フリークなんだなあと認識する今日この頃なのです。
さて最近、そんなミーハー魂を熱くしてくれたのは、NYCで開催された“The Happning”というイベントに関する情報だ。
ネットでチェックすると、ミルク・ギャラリーというギャラリーとヒロ・ボールルームというクラブで開かれた、いわゆるサーフ・フェスティバルのひとつらしいこのイベント。
日本からは新進イラストレーターの花井祐介君や、GREENROOMでもお馴染みの豊田弘治君が参加。
その他、前述の映画“SPROUT”で、アーティストとしての横顔も披露していた天才ロングボーダー、アレックス・ノーストをはじめ、いろいろな人が参加しているようだ。
みんな頑張っております。
その中で僕が注目してしまったのが、今までフォトグラファーとしてSURFERSJORNAL等の雑誌や、各種広告などで活動していたPatrick Trefzが出展していた映画“THREAD”だ。
トレーラーを観る限り、前述のART FILM的なテイストを残しつつ、かなりハードコアな波乗り映像も満載といった感じ。トレーラーの巻末で観られるPartyの映像では、サーフカルチャー全体を包み込むような懐の深さも垣間見られ期待させます。
これはちょっと楽しみ。
http://www.patricktrefz.com/
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