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コラム

高尾千香子『第2回 移住のススメ』

2024/07/17 tag: 高尾千香子

「来週サーフィンスクールに行くけど、一緒に行く?」

気軽な友人の誘いに、東京都内に住んでいた31歳の広告マンは、2つ返事で「行く!」と返事をした。これがサーフィンを始めたきっかけだった。

その8年後、「今週末、サーフィンの帰り道に賃貸物件を内見して行かない?」との友人の誘いに、これまた「行く!」と返事をし、翌週から2人で海沿いに家を借りた。
2拠点生活の始まりと思ったのも束の間、ちょうど1年後にはシェアを解消し、2人仲良くそれぞれ賃貸を契約し、完全に千葉の海沿いに住所を移してしまった。

 

元々は、石橋を叩いて壊すタイプの慎重派。
前にトラックが走っていれば、荷物が解けて飛んできたらどう対応しようと考え、みんなが川に飛び込んでいる横で、まずは心臓がびっくりしないようにと水を浴びてから飛び込むタイプだが、たまにこういう事がある。
声をかけてくれる行動派の友人には、本当に感謝!

サーファーで言う「目の前にセットがきたら行く!」という事だろうし、人事の世界で言う「Planned Happenstance(計画的偶発性)」という事だろう。
※計画的偶発に興味があればぜひGoogleで検索してみてください。

都会のOLから、週末レンタカーサーファーに、そして移住者サーファーへと変化を遂げた。

今の勤務先は港区芝浦、オフィスまで通勤しても電車は座れるし、乗り換えも1回、2時間から2時間半で行けるので、意外と快適。

何よりも今の環境が気に入っていることは、空が広く、夕焼けが綺麗で、夏は田んぼが本当に美しいこと。
サーフィンの頻度より、海への距離より、日常の生活が最高。
最寄りのコンビニまで徒歩15分、スーパーまで車で10分、最初は不便だと思ったが、旬の食材を手にいれる事が出来るようになり、自炊が楽しくなり食生活が豊かになった。
今は近所のお友だち、みなもとファームさんが作る化学肥料不使用のお野菜にハマり、先日は農業体験も行ってきたが、サーファーはトレーニングしたければ、農家に行くべき!と思うほど良い運動になる。

こういった日常は、田舎暮らしの醍醐味だと思う。

 

 

 

 

高尾千香子 | CHIKAKO TAKAO プロフィール

パラ / アダプティブ サーファー(障がい者サーファー)
一般社団法人 日本アダプティブサーフィン協会(JASA)
マルチナショナル企業 人事/HRビジネスパートナー(HRBP)
静岡出身、東京経由、千葉在住
先天性左前腕欠損(つまり生まれつき左手の肘下がありません)
2013年頃サーフィンを始め、冬はお休み夏だけ週末サーファー時代を経て、2022年にパラサーフィンと出会う。
選手として世界選手権などの大会出場と、パラサーフィンを広めるイベントや基盤づくりの2つを軸に活動。
<Instagram>
高尾千香子 @chikakotakao
JASA @jasa_surfing

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