過去2回に渡って絵描きの顔と保育士だった過去なんてものを文書にしてみたのですが、
今回は「今」私デガラシが生業にしている「ローカルショップ」についてちょっと触れたいな~、と思ってパソコンに向かっています。
スノーボードを始めた時からいつかスノーボードに関わる仕事がしたいな~と漠然と考えていたんですね。
でも、僕自身スノーボードのスキルはアベレージスノボーダーだし、ずーと何かできることはないかな?
なんて考えてたらあっという間に10年が経っていました。
スノーボードグラフィックだけではまだまだ当然生活するには難しい現状。ただ、だからと言ってそれを諦めることもできない自分もいました。
かと言ってスノーボードショップを開くにも人口的な問題や、スノーボードの中でも特にニッチな分野が好きな自分の思考にお客様がついてくるかどうかもわからない。。。
とにかく不安と期待と採算と夢の間を行ったり来たりしていた。そんな中、世の中を騒がす例の流行病が突如として今までの環境を変えたのでした。
それまではトリップなんて当たり前にできていたし、会いたい人がいれば仕事の合間を縫って会いに行くことができた。。
しかし、前職が小さい命を預かる仕事(保育士)という事もあり、全く自分の住んでいる地域から出ることができなくなってしまったのでした。
街にスーパーが一軒しか無い生活環境の中で、2年間ほぼ街から出られないというのは想像以上にストレスのかかる生活だった。
しかし、自分の事や今後の人生を見つめ直すには十分な時間でもあった。
そして、僕の周りの足りない事やまだできる事なんかがポツポツとサイダーの泡のように浮かび上がってきたのでした。
そんな中で真っ先に頭に浮かんだのが「ローカルショップ」の存在であった。
ある程度の都市部や、またそれに隣接しているような土地では当たり前のように集うお店がある。
だが、今回の流行病で地方に住んでいる我々のような「ど」がつくようなローカルたちにはその生活(スノーボードライフ)や、パッションやアディチュードを確認するような場所が絶対にい必要だと感じたのでした。
そして小さいからこそモチベーションを切らさない持続するための「ローカルショップ」が必要なんじゃないか?と思うよになったのです。
そして、生活の「ちと痒い」を解消できればという思いで「ローカルショップ」オープンさせる事を決意したのです。
ざっくりお店の説明をすると、コーヒー牛乳スタンドと洋服と雑貨とスノーボード用品と酒場が一緒になり、
そこにデザイン事務所とイベント企画会社がくっついたようなお店のになっている。
想像するに中々に混沌とした空間が広がっているに違いでしょう??
そんなお店を人口約4000人のドローカルでワンオペでやっている。ズブの素人が。。笑
前記したように「何かしたい」思い10年が経っていたわけですが、その期間の中で出会った方々がいなかったら
ズブの素人がお店をオープンさせるなんて到底無理な事だったと今になって思います。
そして、お店を開いてから思ったことがスノーボーダー、スケーター、サーファーの文化って本当に素晴らしいと再確認しました。
北海道の端っこにもかかわらず、本当に色々な人が訪れてくれるんですよね。
友達はもちろんの事ことですが、その友達の友達から情報を聞いて「北海道に来たらここに行ってみて~と言われたので来ました。」と、
普段会うことのない本州エリアの方や嗅覚の鋭い方や、グリーンやユニットのギアを使ってる人。
このネットワークってお金じゃ買えないし、会った瞬間から謎の身内感が出たり、何十年も苦楽を共にした戦友のような感覚になったりするんですよね。
夏に本州から来たお客様が店に並ぶスケートボードを見て「おーこのブランドまだあったんだ!ちょうど板新調しようと思ってたんだよ!出会いだねこれは」
と言ってスケートボードを買っていてくれた。物に溢れた都会から来た人が田舎でスケートボードを買っていく。
こんなに嬉しいことはないですよね。そこにローカルの先輩が来て自然に乾杯して仲良くなって名残惜しみながら解散!
この点でバラバラの文化がブラッシュアップされてコミュニティーが広がって行く感じ。久しぶりに感じた燻りが爆発して行くような。。
こんな経験があれば一生楽しく「横乗り」という物を続けていく事ができるじゃないかな~。と感じたわけです。
小さい頃にショップが周りに無く、通うことのできなかった身としてはこの環境がいかに重要かという事を切に感じているんです。
だからこれから老若男女、地方都会、プロアマ関係なくボーダレスな場所にしていく事が当面の目標です。
それと同時に「ローカルショップ」の重要性ってのを通う人にも感じてほしいななんて。
自分一人じゃどうにもできないから、そこに通う人々がそれぞれや役者として振る舞ってほしいななんて。。(これはかなり僕のエゴ。。笑)
でもそうじゃないと、お店に色がつかない。僕がやっているのはただの箱でしかないんですよね。
そこに個性をつけてくれるのはやっぱり通ってくれる人。それで良い店かどうかって決まってくると思うんです。
(僕としては札幌テイネにあるトライアルというお店がソレ。ローカルが本当にかっこいい。
そして店主ももちろん脂っこい。札幌に行った際は是非ドキドキしながら物体以上に重たい扉を開けてほしい。笑)
みなさんにも、それぞれ大切にしているお店なんかがあると思うんですよね。
そのお店を自分の店と思って大切に通ったら、これからの諸々のシーンがじんわり温まっていく気がしています。
自分はまだまだ旅を始めたばかりの人間ですが、何年も「ローカルショプ」をやっている人には頭が上がりません。
だから僕も他のローカルショップに通って色々勉強させてもらってます。
人数の多い少ないはあるかもしれませんが、それぞれのお店にかっこいいローカルがいるんですよね。
それを見るとスノーボードのモチベーションが上がるんですね。
僕もそんなローカルの人とこのオホーツクの何もないシーンを育てていけたらな。。と思っております。
オホーツクへ来た際は是非、『CLC(シティーライツコープ)』に遊びに来てください。見た目以上にフレンドリーな店主がお迎えします!
この場を借りて、今までお店に来てくれた皆様。来たくても来れない方、これからくるであろう皆様。本当にありがとうございます!!
次回はいよいよ最終回!まだ何を書くかは決めてません!!何について書こうかな??
あんまり尖った事書いて嫌われたくないな。。笑
デガラシ(橋本大生) プロフィール
1987年オホーツク興部生まれ&在住。
幼少期よりスノーボードに耳まで浸かる。
スノーボードと同じくらいコピー用紙の裏が好きな思春期を過ごし、
気が付けば「デガラシ」としてアーティスト活動を開始。
「UNITmfg」「GREEN CLOTHING」「horizon」「BBAskate Club」グラフィックデザイン担当。
スノーボードブランドUNITmfgではデザイナー兼ライダーも務める。
2022年より地元興部にコーヒー牛乳と洋服とスノーボードの店「CLC」をオープン。
・INSTAGRAM
個人:@degarashi_okp
ショップ:@city_lights_coop_okp