さてさて、長きにわたって連載して参りましたデガラシの本コラムもいよいよ最終回を迎えました。
今回触れさせていただくお話は「ミルクボール」という完全手作りの極小ボウルイベント。
このイベントは2017年からコロナ禍になる2020年まで4年間「興部(オコッペ)スキー場」で行われていた。
まだ、各地で大きなボウルイベントができる少し前、僕らはスキー場の駐車場脇にあった雪の山を掘りエンドボウルを造りセッションをしたのがことの始まり。
初めは10人くらいで、イベントと呼ぶにはあまりにお粗末で「寄り合い」に近い物であった。
もちろん駐車場の端に造られたセクション。ピステンを使って整備しているわけでも無く、自分達のマンパワーでひたすら堀りセクションを造り遊んでいた。
エンドボールや、ミニパイプ、スパイン、バンク、、etcセクションを造作し始めると次から次へとやりたいことが増えていった。
そして初めは素人だった僕らも(普段は建具屋や理容師や漁師)、徐々にRの繋ぎやセクションのレイアウトなどにはまっていき、遊びの範囲を超えて行くのだった。
そんな僕らの遊びが各地で少しずつ話題になり年々、参加者が増えていった。
そして各地で「オホーツクの端っこでボウルのイベントがあるらしいよ~」と話題になって行った。
(僕ら田舎者の知らないところで。。。。笑)
ローカルだけで遊んでいたセクションに各地方からの強者が加わりミルクボールは加速していくのだった。
一本の円盤リフトをぐるぐると回りながら大人も子供も声を出上げて遊ぶ。これほど微笑ましい光景はない。
時期はいつも地元のスキー場のクローズの日。
そこで各々が1年の成果を発揮するのだ。
逆にそのポテンシャルを発揮できないと、次のシーズンもその悔しさを引きずる。そんな思いをするとまたスキルがアップしていく。
そんなサイクルがとても心地よいスノーボーディングライフを形成しているのではないだろうか??
ココ数年、流行病の影響で開催することができていないが、今年は世の中の空気を読みながら開催できたらな。。と思っている。
その際は読者の皆様にも足を運んでもらいたい。
わずか全長300メートルのリフト横に牛がいるなんとも言えない匂いのするミルクボールへ。
4回に渡りコラムを書いて改めて、私自身、スノーボードが大好きでスノーボードしかして来なかったことに気がつく良い機会でした。
これからもスノーボードライフは続いていくし、どんどんと面白くなって行くと思う。
今まで僕を育ててくれたた沢山のムービースター、ビデオデッキ、ギターヒーロー、CD、スノーボーダーアーティスト、紙媒体、ワクワクする広告、いけてるブランド。
そして、サポートをしてくれるメーカーに感謝申し上げます。
自分もこれから先、スノーボードのおもしろさを伝える端っことして、上記した「物」や「事」や「人」の様に慣れたらな。。と、端で思っております。。。。
今後のスノーボードのますますの発展を心より願っております。
最後までお付き合い頂きありがとうございました。
デガラシ(橋本大生) プロフィール
1987年オホーツク興部生まれ&在住。
幼少期よりスノーボードに耳まで浸かる。
スノーボードと同じくらいコピー用紙の裏が好きな思春期を過ごし、
気が付けば「デガラシ」としてアーティスト活動を開始。
「UNITmfg」「GREEN CLOTHING」「horizon」「BBAskate Club」グラフィックデザイン担当。
スノーボードブランドUNITmfgではデザイナー兼ライダーも務める。
2022年より地元興部にコーヒー牛乳と洋服とスノーボードの店「CLC」をオープン。
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個人:@degarashi_okp
ショップ:@city_lights_coop_okp