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コラム

小林敏邦『第3回 自作スプリットボードから新しい時代へ』

2017/05/17 tag: 小林敏邦

自作スプリットボードを作ろうと思ったきっかけは、単純に言うとゲレンデを滑って楽しい板で山も滑りたい・・・と言う事でしょうか。
何時間も汗を流しながら、せっかく登った山を滑るわけですから、本当に自分の気に入った板で、自分が安心して斜面を落とせる板で、滑って楽しい板で滑りたい、と言う考えが基本にあり、そして機動力を考えた時にはスプリットボードを外せない訳で、その結果として、ソリットボードをカットしてスプリットボードを作る形になりました。

ソリッドボードをカットして作る、スプリットボードの製作依頼は、今でも毎年10本以上受け付けていますが、使っていないボードがあるのでスプリットボードを作りたい、と言う方にはスプリットボード製作をお薦めしていません。

そんな時に言う事は、何時間も汗を流して登って、最高の斜面を滑る1本なので、本当に気持ちよく滑れる、お気に入りのボードで作った方がいいですよ・・・とアドバイスしています。
余っている板でスプリットボードを作る・・・単純に自分で作ることを楽しむのであれば、ありだと思うけど、調達コストを押さえる為なら、型落ちのセール品を買った方が出来上がりもいいので、絶対にお得です。

私が自作スプリットボードを作り始めたのは、2008年の夏、板はK2 GYRATORと言うフルロッカーのボ-ドで、当時はその乗り味に惚れ込み速攻カット。作り方はスプリットボードを既に7~8年使っていたし、Burton のスプリットボードも3~4本手元にあったので、それをサンプルにして、インターフェースをそのまま移植する感じです。
作っている過程では、カットしたらハニカムのコアだったり、多少問題はありましたが、シーズンイン前には完成し、11月初めの人工雪ゲレンデで試乗して、なかなかの出来映えに自己満足していました。

毎年シーズンインは人工雪ゲレンデ→立山のルーティーンですが、この年は立山の前に白馬で降雪が有り、ゲレンデを登れば滑れたので、早速白馬へ自作スプリットボードを持ち込んでテストしました。シールを貼って順調に登っていたのですが、なんと1時間ほど登った時にトラブルが発生、この時の製作方法は、出来るだけソールに穴開け加工をしないように、インターフェースを取り付ける時、スキーのビンディングと同じ方式で、タッピングビスで取り付けしていました。

滑走モードのインターフェースは、既存の4×4のねじ穴も一部活用していたので、試乗では問題無く滑れたのですが、シールを貼って登る時に使用する、ツーリングブラケットはタッピングビスだけなので、取り付け強度が足らず、登りの途中でツーリングブラケットのビスが抜けてしまい、滑ることは出来るが、登ることが出来ない状態になり、スプリットボードを背負ってのつぼ足修行でした。

速攻 帰ってからインサートを入れて対応、これで完璧なK2 GYRATOR SPLITが出来上がり2008-2009シーズンの強力な相棒になりました。

kobayashi photo

どれだけK2 GYRAYORが気に入っていたかというと、K2 GYRATORだけで、自分のスプリットボードを3本作りました。
2009年に作った2本目もBurtonのインターフェースを使い

kobayashi photo

2010年に作った3本目からVoileのインターフェースを使いました。

kobayashi photo

2009~2010年頃はスプリットボードに関して新しい動きが出てきました。
Jones SnowboardからはSolutionと言うスプリットボードが出で、注目を集めました。
Burtonからはアーリーモデルで フリーバードと言うスプリットボードが出で、内緒で秋の立山で試乗した記憶があります。インターフェースはVoileが主流となり、シンプルで重量も軽く、他のスプリットボードと互換性もあるので、いい感じで使っていました。

スプリットボード専用バインディングもVoile Light RailやSparkからも出て、脱着のしやすさ、重量、滑走性など格段に向上しました。
他には、当時使っている人が多かったSHIMANO AB BindingをVoileのようにRailを使ったシステムに改造できないかと言う話が出て、何個か試作品を作り、専用のLight Railシステムを完成させました。

このSHIMANO AB Light Rail Bindingは人気商品で、通算300Set以上作りましたが、現在は新規作成を終了し、補修用のRailのみ販売しています。

そして2010年の夏には、Jeremy Jonesが来日、Deeperと言うDVD(JeremyがSplit Boardで奥地に入り、自分で登って滑る映像)の試写会があり、長野から近い高崎会場へアツイ奴らが集まり、盛大に行われました。この試写会に集まった長野のアツイ奴らが試写会の開演を待っている間に、あのSplit Board Festival(割れまくり)のアイデアが提案され、2011年2月の開催につながりました。

kobayashi photo

この割れまくりの発起人になったアツイ奴らは小谷村で人気の蕎麦処『蛍』を経営する宇田川さん
http://www.otarimura.net/soba/soba-hotaru.html

白馬村でハンドメイドスプリットボードを作ってくれるBanYa Craftの松原さん
http://banyacraft.d.dooo.jp/index.htm

滑り仲間の関澤(ケンG)賢二さん、吉川(KSJ)省司さん、森田(KJ)耕司さん、そして私の6人だったような気がします。
実際の開催には多くの仲間の協力で、全員が無償で、このイベントを手伝ってくれました。

Split Board Festival(割れまくり)の目的は、この素晴らしいSplit Boardを、みんなに知ってもらいたい!・・・と言う事で、試乗会やシール体験会、ハイク&ライド形式のレース、ナイトパーティ、抽選会などを行い、来場者200名を超えるイベントになりました。そしてなんと夜のナイトパーティには あのJeremy JonesやJosh Dirksen、Forest ShearerとTGRクルーも来て、それはそれは大盛り上がりでした。

kobayashi photo

ちなみに誰か松葉杖を持っている人が言いますが、1月8日に若栗で骨盤骨折、防災ヘリで松本の相澤病院へ搬送、一晩集中治療室に入り70日間入院、2月25日に退院し翌日の割れまくりになんとか間に合うというハプニングもありました(笑)。

私が担当するコラムも次回が最後になります。
内容はスプリットボードは素晴らしい。

小林敏邦プロフィール

1953年3月11日 北海道雨竜郡雨竜町と言う雪国の片田舎で生まれる。
現在は 長野県上田市にあるスノーボードショップ サンライズヒルの店長。
2000年から スプリットボードに興味を持ち、17年間かたくなにスプリットボードを使い続けてる。たまたま6~7年前から スプリットボードを使う人が増え始め、少しだけスプリットボードのこと知っている関係で、ちょっとチヤホヤされ、調子に乗ってる64才のおじさん。
一緒に山で遊んで貰える友達を常に募集中。『来る物拒まず去る者追わず』
バックカントリーではピーカンパウダーを当ててると自惚れている。『山は行ってみないとわからない』と、いつも言ってる。
こんな感じのおじさんですが、もう少しみんなと一緒に山遊びをしようと思ってる。
HP:http://www.sunrisehill.co.jp/
Facebook:https://www.facebook.com/toshikunik
Twitter:https://twitter.com/cha1ma1

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