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コラム

小林敏邦『第4回 スプリットボードは素晴らしい』

2017/06/07 tag: 小林敏邦

自分で登って滑る!バックカントリーって本当に楽しい。ただ滑るだけなら、ゲレンデのリフト回しが楽だし沢山滑れる。人それぞれの楽しみ方があるけど、なぜかバックカントリーに魅せられ、天気をチェックし次に行く山のことを考えてしまう。

11月になれば白馬大雪渓の上に降り積もった新雪を求め、雪の無い登山道を2~3時間歩き、その先の標高差 400~500mの新雪1本を滑る為に登っている。立山から雪の便りが来たら立山に行き、1日1本の滑りのために登り、白馬に雪が降れば、オープンしていないゲレンデを下からフルハイクで登り、たった1本の滑りを楽しんでいる。
明日からゴンドラが動いて、スキー場が営業するって分かっていても、営業する前に自分の足で登って滑る1本が止められない。こんな感じで毎年シーズンインしているけど、白馬の大雪渓にしろ、白馬の営業前のゲレンデにしろ、打合せをしなくても、このタイミングで5~6人は集まっている(いつも同じメンバー、白馬のスペシャリストなおじさん達を中心に)。このスタイルでシーズンイン出来るのは、スプリットボードがあるからで、私より年齢も若く、体力のある人ならスノーシューでも出来ると思いますが、私にはあり得ない。 
kobayashi photo

スプリットボードを続けた理由に、年齢と体力のハンディキャップもありました。
一緒に山に行く仲間はほとんどが20~30代で、バリバリ体力のある連中です、同じマテリアルでは勝てるわけがありません、バリバリ体力のある連中には、板を背負ってスノーシューでラッセルして貰わないと勝てません。そんなバランスの取れた時代もありましたが、今は一緒に山へ行っている仲間も全員がスプリットボードになってしまい、もう最近はヘロヘロです。たまに自分の体力が落ちたのかなぁ・・・と、ソロでタイムトライアルすると、以前と同じような時間で登れるので、やっぱり周りが早くなっている。

スプリットボードってこんなに素晴らしい道具なので、それを知って貰いたくて、2011年からSplit Board Festival『割れまくり』を、2015年まで5回開催しました。割れまくり開催に関しては、事前準備から当日の運営まで、多くの仲間に無償で手伝って貰い、更に多くのメーカーや、色々な方から協賛品を頂き、毎回200名を超える参加者を迎えられたのは、本当に皆さんのご協力があったからと感謝しています。 
kobayashi photo

2015年の白馬BCフィールドを見たとき、スノーシューよりSplit Boardの比率が多くなっており、Split Boardの素晴らしさを多くの皆さんに知って貰いたいと言う目的は、ほぼ達成したと判断して、第5回目のSplit Board Festivalを最終回とさせて頂きました。
第5回目終了後も、次回の開催問合せや、再開を希望される声を沢山頂いていますが、以前と違ってSplit Boardを使っている人がとても多くなり、新しくSplit Boardを始めようと考えている方にも、相談する仲間がいたり、ネットで情報を取れるなど、環境も大きく変化したので、皆さんに楽しんで頂く『割れまくり』は終わりにして、これからは自分たちが楽しめる時間を大切にすることにしました。


自分たちが楽しめる時間を大切にした今シーズン、私達が楽しんだフィールドを2~3個紹介します。(自慢にならない程度に・・・)
結局楽しんだフィールドと言うのは、心に残った山行で、心に残る山行と言うのは、達成感があり感動した山行です。

今シーズンのベスト1は、やっぱり2日連続の利尻山sea to summit!
kobayashi photo
海抜0mの海岸線から自分の足で登り頂上に立ち、頂上から海抜0mまで滑り降りる
3月11日に朝一の飛行機で北海道へ入り旭岳へ
翌12日の朝一フェリーで利尻へ、海抜0mから豊漁沢をsea to summitそしてtop to bottomの豊漁沢ミラクルパウダー。
翌13日も、豊漁沢からsea to summitそしてtop to bottomのアフトロマナイミラクルパウダー。この2日間は、今シーズンと言うより、自分の人生ベスト1に入る感動のバックカントリーでした。今回は参加者9名全員が海抜0mからピークを踏めたことが、更に感動を大きなものにしました。利尻山には魅力的なラインがいっぱいあります、今シーズンのような好条件は無いかもしれませんが、来シーズンも利尻山へ行くような気がします。


今シーズンの第2位は、黒部源流ベースキャンプで水晶岳アタック&ライド  
kobayashi photo
5月のGWに新穂高から5日分のテン泊装備を担いで入山、約25Kgのザックを背負って19Kmの行程を14時間かけ、黒部源流まで入りベースキャンプを設営
翌日は北アルプス最奥地の100名山、水晶岳に登りピークから東沢谷へ滑り込み、水晶小屋まで登り返しベースキャンプへ戻る。水晶岳の滑走も達成感山盛りでしたが、満天の星の下、静かに流れる黒部源流の時間は自分の心が洗われるような、何ものにも替えがたい素敵な時間でした。予定ではこのあと高天原温泉で2泊の予定でしたが、翌日から天候が下り坂となるため、3日目に下山。今回は風邪気味だったことも有り、人生一の疲労感でしたが、来シーズンは体調を整え、宿題となっている高天原温泉と赤牛岳かな・・・と、密かに考えています。


そして今シーズンの第3位は、3月25日(土)笹倉温泉から入った火打山 
kobayashi photo
笹倉温泉を深夜3時頃出発、約8時間かけて火打山のピークへ
今回はgoenfilm佐久間君の撮影もあり、カメラマンが下から滑走ラインを指示
エントリポイントからは全く見えない、ベストなラインを指示して貰い、標高差1,000mを一気に落とすパウダーライディングが楽しめました。
睡眠不足と8時間の登りで、足が終わり満足な滑りは出来なかったけど、今回滑ったラインは来シーズンもトライしたいと思っています。今回は幸運にも前日迄の降雪でtop to bottomのミラクルパウダーを味わい、次回はトップシーズンに行くしかないと、とんでもない妄想を膨らませています。


いずれの山行も、最初からコンディションを把握していた訳ではありません、利尻山は1年前に敗退したときから今回の日程を決めていました。運もあるけどやっぱり『山は行ってみないとわからない』行かなければ、敗退もないけど感動もありません。これからも行く前に諦めるより、行って感動を味わう山行を続けていきたいと思っているので、みんないつまでも一緒に遊んで下さい。

以上、今回で私の担当するコラムは終わりになります、最後まで読んで頂きありがとうございました。私にコラムを回して頂いた松本省二君ありがとうございます。次回のコラムは西野入 洋良さん(にっしー)にバトンタッチしました。にっしーはSecca snowboardのライダーで有り、夏の富士山や冬の北海道でガイドをしながらプライベートな山行もアクティブにこなす魅力的な女性です。

最後に今年の白馬BCフィールドを見ていると、BCスノーボーダーのSplit Board比率は更に多くなり、7~8割がSplit Boardではないでしょうか、これからバックカントリーを始める人も更に増えるでしょうし、もう少しの間はSplit Boardの需要がありそうです。『割れまくり』は終わりましたが、Split Boardに対する手助けは続けていきますので、何かありましたら気軽に問い合わせて下さい。
そしてフィールドで見かけた時は気軽に声をかけて下さい、一緒に山を楽しみましょう。



小林敏邦プロフィール
1953年3月11日 北海道雨竜郡雨竜町と言う雪国の片田舎で生まれる。
現在は 長野県上田市にあるスノーボードショップ サンライズヒルの店長。
2000年から スプリットボードに興味を持ち、17年間かたくなにスプリットボードを使い続けてる。たまたま6~7年前から スプリットボードを使う人が増え始め、少しだけスプリットボードのこと知っている関係で、ちょっとチヤホヤされ、調子に乗ってる64才のおじさん。
一緒に山で遊んで貰える友達を常に募集中。『来る物拒まず去る者追わず』
バックカントリーではピーカンパウダーを当ててると自惚れている。『山は行ってみないとわからない』と、いつも言ってる。
こんな感じのおじさんですが、もう少しみんなと一緒に山遊びをしようと思ってる。
HP:http://www.sunrisehill.co.jp/
Facebook:https://www.facebook.com/toshikunik
Twitter:https://twitter.com/cha1ma1

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