少年野球、少林寺拳法、ビリヤード、ブレイクダンス…
色々とハマりそこそこやりこんだ。
気持ちが離れるのは年齢的なタイミングや些細なきっかけかもしれない。
好奇心旺盛な10代で自分の中身、アイデンティティを築き上げるのは容易ではない。
無数にあるチャンスの中に強烈な憧れを感じなければならないからだ。
ギラッギラに輝いたスーパースターがいる。
Souls of Mischiefの名曲がよぎる1993年、サンフランシスコ。
レジェンドやトッププロだらけの中、14位の日本人プロスケーターに胸が踊り憧れた。
いつかあの人と一緒に滑りたい、いつか同じチームに入りたい。
至極当然な憧れだ。
遠い存在と現実の狭間で滑り続け、ロサンゼルスでのハンバーガーライフに慣れた頃日本からの電話が鳴る。
お父さんが脳梗塞で倒れた
力士の様な身体つきで無敵だと思っていた父が倒れた?焦る気持ちを抑えながら帰国のチケットを取った。
大事には至らなかったが
日本に向かう飛行機の中寝る事も出来ず考えこんでいた。
アメリカで頑張るのも限界なのかな…
アメリカのシーンはローカルを大事にしている、自分達の居場所を自分達が育てている事を渡米を重ねるごとにとてもカッコ良く感じていた。
自分のローカルはどこだ?
ローカルで滑ってローカルを良くしたい。
東京で滑るんだ
奇しくも憧れたアメリカと父の病気が地に足を着けてくれた。
ならば憧れの人達と滑りたい!
感謝してもしきれないがアメリカに繋いでくれたブランドに頭を下げ、強烈に憧れた門を叩いた。
こんなに凄いスケートチームは二度とない
そこでの時間は全てがキラキラしていて、最高の経験であり、スケーターとしてアイデンティティを築くには余りある程熱かった。
憧れに自分を重ねても人生はトレース出来ないが、世代すら超えて伝えるべきモチベーションがあるんだ
憧れは人を築き周りを変えまた憧れを生む
早川大輔プロフィール
東京下町生まれ スケートボーダー
スケートボードから学んだことを人生の哲学とし、次世代の育成と称しながらも自らのスケートボーディングを進化させようと日々プッシュしている。