私は現在、鎌倉由比ガ浜で、認知症や様々な障がいをお持ちの方のサーフィンをサポートするサーファーズケアコミュニティ「Nami-nications」という活動を行っております。
海の癒しと仲間とのつながりで、ハッピーなコミュニティ作りをミッションとしております。
これから4回にわたり、サーフィンを通して出会った人たち、サーフィンからつながる幸せづくり「ウェルビーング」について感じることなど、ご紹介させていただければと思います。
私は、13年前から葉山や鎌倉で介護事業の経営を行っております。湘南という地域性か、仕事を通じて介護関係者や医療関係者でサーフィンが趣味という方と出会う機会が沢山ありました。相手がサーファーだとわかると仕事の話はそこそこに波の話になって、すぐに友達になれるんです。
そうやって知り合った人達に声をかけて集まって、次第にサークル活動的に一緒にサーフィンをしながら情報交換をし、横の連携を深めるようになりました。
それが、私たちのサーファーズケアコミュニティ「Nami-nications」の始まりです。
アルコールを飲みながらコミュニケーションをはかる「飲みにケーション」になぞり、我々サーファーは波に乗りながらコミュニケーションをとるので、「波にケーション」そんなゆるいノリで始まりました。
活動するようになって1年経った頃、若年性認知症を発症された鎌倉在住の川名賢次さんに出会いました。
当時彼は59歳でしたが、52歳で若年性認知症を発症して以来、大好きなサーフィンも一人だと危ないからと医師から止められていた状況でした。
奥さまからその話を聞いて、私たちの仲間は医療介護福祉関係の専門職の人間ばかりなで、何かあったらすぐに対応できるので安心してできることを伝えて、「私たちと一緒に、もう一度サーフィンをやりませんか」と声をかけたんです。
そして周囲がサポートをして、川名さんのサーフィンを再開させることができ、ご本人と奥さまからとても喜ばれました。
その時、彼の長男も来られてシェアライドしたのですが、親子で一緒にサーフィン出来たのは、この時が初めてでした。
その場にいた全員が、7年ぶりに実現したサーフィン復活に感動を共有しました。
もし自分が7年間サーフィン出来なかったら、、
Only a surfer knows the feeling みな思いをひとつにつながりました。
この出来事以来、川名さんファミリーを中心に毎月集まってサーフィンをするようになり、口コミで自然となかまが増えていきました。
いい波に乗って自分がハッピーになることはサーファーにとってもちろん大事ですが、この体験から、大好きなサーフィンで他の人が笑顔になることで、同じように自分もストークし、ハッピーになれる、そんな事をメンバーみんなで感じるようになってきました。
柴田 康弘プロフィール
一般社団法人サーファーズケアコミュニティNami-nications代表理事
葉山、鎌倉で介護事業を経営。
2015年に、仕事を通して出会った医療介護福祉系サーファーの仲間と、Nami-nicationsを立ち上げ。
現在は様々な障がいをお持ちの方のサーフィンサポートとつながり作りを行っている。
Nami-nications:https://nami-nications.com/
<Instagram>
@nami_nications (Nami-nications)
@yasuhirophillipshibata (柴田康弘)