こんにちは、リカです。
今回で最終回です。これを読んでくださっている多くのみなさんはそろそろ春を感じていることと思います。
が、雪国で春を感じるのはまだ1ヶ月は先の話です。そんな雪国でのスケートボードのお話。
私の住む所は秋田県美郷町。県の南部にあります。冬は毎日のように雪が降ります。
県南にはパークが1つありますが、雪に閉ざされスケーターは12月半ばから3月半ばの3ヶ月間滑る場所がなくなります。
雪がやんだと思いがんばって除雪して路面を出したとしても、いざ滑るタイミングになると雪がふって路面はあっという間に消えてしまう…そんな感じです。
ここに暮らしてもうすぐ10年。かなり理解ある家族に嫁にきましたがそれでも気は使います(笑)
嫁になり、母になり、滑る時間を確保するのに奮闘するわたしを見て育った子どもが「お母さんのスケボー仲間になる」そう言って最近スケートボードを一緒にするようになりました。
ここに暮らしてると、毎日この景色だからスノーボードが身近にできるし、スノーボードも楽しいし無理にスケボーしなくてもいいんじゃないかって実際思う時があります。
が、それでもやっぱりスケボーがしたくなるのがスケーター!天気と睨めっこしつつ、無理やりスペースを確保して車庫や倉庫でやってきましたけど…
年も重ね、この地でスケボーをしようとする子の母になり、ただ自分が滑りたいという気持ちから
「一年通してスケートボードがやれる環境がほしい!」そういう選択肢があってもいいじゃないかと思うようになりました。
このあたりはキッズスケーターもまだまだ珍しく、これからという感じです。環境が整えばキッズにしろ大人にしろスケーターは増えると思います。
さらに町の魅力にもつながるんじゃないかと思っています。
わたしは、先輩方が今までやってきてくれたことを今度は自分がすこーしだけやってみることにしました。
しかし、今現在6歳と0歳の母親で気持ち的にも余裕がないのでかなりゆる〜い取り組みです。
取り組みというのは、冬にも滑れる環境をいちから作ってみることです。
東北でも山形や宮城、福島のように屋内のスケートパークが充実しているところもありますが、秋田ではオープンな屋内施設って本当になかなかないんです。
冬もスケボーをするには屋根がある施設じゃないと絶対に無理です!!
夫婦で経営するbungalowというカフェは平家の一軒家を旦那の菊地直矢がほぼ1人で、セルフリノベーションしたものです。
この経験を活かしカフェの敷地内に旦那が1人で単管パイプを使った小屋をセルフビルド!小屋の周りの壁は3人でコツコツ貼りました!
しかも設計はstumpboys並みに飛ぶスケーターが滑っても圧迫感がないようにという私の注文を受け、屋根は命がけで高くしてもらいました。
まじで結構危険でした!
@stumpboys 佐藤裕 ↑動画は画像をクリック
肝心のランプは、秋田の県北で猛者たちが集まり一時代を築いてきた「MINATO RAMP」を受け継ぐ形で譲っていただいたもの。
魂こもったRAMPです!このRAMPがうちに来ると決まったことが小屋をつくるきっかけになりました!
秋田県北に以前あった伝説の港RAMP rider:カトウワタル(@watta69) 写真:佐藤広太(@kochan7d)
寒くなってくる10月からは午後4時半頃になると暗くなります。日暮れがとても早いです。
ナイター設備もないので仕事や学校のあとにパークに行っても滑れません。10月という冬前から滑る場所難民です。
なので、店のRAMPを使って週に一回だけですがナイターを始めました。
始めて4ヶ月。まだまだこのナイターに集まるスケーターは少なく、この取り組みの必要性は正直わかりません。
でも、この小さな輪が少しずつ大きな輪になることを信じてしばらく続けていこうと思います。
そして、この活動が雪国秋田に屋内スケートパークをと願うわたしの第一歩です。
春がくれば秋田県ニカホ市に待望のスケートパークがオープンします!秋田のスケートシーンがどうなっていくのかますます楽しみです。
4回のコラムはこれで終了です。あっという間の1か月でした。
このコラムを書いたことで自分のスケートボードへの想いや過去、そして未来に目を向ける大きなきっかけとなりました。
コラムやらないか?と誘ってくれたサニー(@sunnyskateboard) のみんなもどうもありがとう!コラム担当のツルノさんにも大感謝です!!
そして最後まで読んでくださったみなさん、どうもありがとうございました!!
読んでくださった方の中でも秋田に来たことのない方がいらっしゃると思うのでぜひ遊びに来てください。
これからもスケートボード楽しんでいきましょ〜!!
菊地利佳 プロフィール
2児の母を務めながら、秋田の冬を楽しくするべくbungalowというカフェを経営。
夏場には角館人力社にて人力車も引いている。
何足ものワラジを履きつつ、スケートシューズも履くママさんスケーター。
スポンサー:Sunny skateboard(@sunnyskateboard)
Instagram:個人(@califorika) bungalow(@cafe_bungalow) 角館人力社(@kakunodatejinriki)