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コラム

内田亮次『第4回 「サーフボードセールスと旅」第4章』

2022/12/21 tag: 内田亮次

タイトルにある「サーフボードセールスと旅」の“旅”の話をしようと思っていたのですが最終章まで、引っ張ってしまいました。
格好つけて言えば、旅は自分にとって人生ですかね。

自分は海外のシェイパーと契約していることもあり年に1回(コロナ以前)はオーストラリアに行きます。
ボードミーティングをしたり、CTの時期に合わせ、最新のサーフィンを見る為でもあります。

仕事とは言え、本当に楽しいひととき。
ただ、若い時にインドネシアの島々・ハワイ・カリフォルニア・フィリピン・パラオ・モルディブなど、数々のサーフポイントに行ったこともありましたが、その時はあまり自分の住む国、日本のサーフポイントを知らなかったような気がします。

サーフボードセールスをスタートし日本全国を回り、本当にたくさんのローカル・ショップの方々と知り合う機会が増えました。
海外からのシェイパーが来日した際には、日本の波をシェアさせていただくこともあります。


2018年に日本を訪れたLee・Staceyは鴨川でサーフ


コロナが少しずつ日本を蝕み始めた2020年2月、極寒の青森を訪問したLuke・Short
photo by Masayuki “OCTA” Matsuhashi

こうした、海外ブランド(シェイパー)との交流はお互いに日本・海外の波を知り、サーフボードビルドの価値観を共有し、品質を高める為でもあると自負しています。

大きく話は変わりますが、旅には付き物の ” 食” 。
一流高級店にあるものより、とっても満足できるようなものに出会っています。
食巡りをしている訳ではないけれど、ローカルの方々が連れていってくれる、その土地にある素材を生かした食べ物は本当に絶品です。
これもまた至福のひととき。

“食”の話で終わってもいいぐらいなんですが、この仕事をしている中で、最も至福の時は、同じ価値観の人に出会い、時間を共にし、見たことのない景色や波に出会う時かもしれません。

時に思うことなのですが、人はそれぞれ、日々生活している中で何かしらのストレスを抱え、生きているかもしれません。
本来なら、自分が好きなことや興味のあることに没頭している時は一切のストレスやネガティブな考えがなくなるはずですが、自分の場合はそれが全て重なっていることが、正直、複雑な気持ちになることもあります。

とは言え、毎回、「セールスツアー」=「旅」に出た時に、思いっきり楽しんでいる自分がいる。
結局のところ、「これが自分の生き方で生き甲斐だ」と感じる。

だからこう思う。
そうだ、また旅に出よう。そして、“いい波に乗ろう”

 

いつも暖かく迎えてくださってくれる全国のサーファーの皆様ありがとうございます。
そして今回、このコラムを読んでくださった皆様ありがとうございました。
どこかで会いましょう!

 

内田亮次 プロフィール
1973年生まれ
東京出身いすみ市在住
4STAR inc.代表

 

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