それは晴れて心地良い午後、いつものようにお店をOPENしてすぐの出来事でした。
ORIGINは土地柄、サーフトリップや観光客のお客様が訪れてくれるお店なのですが、その時に入って来られたこの方はサーファーでもなく観光目的でもなさそうな感じだったのですが、大きくインパクトのある声で「種子島でサーフィンを通した人生再生の映画を撮りたいんだけど協力してもらえない?」
それが、ぶっきらぼうだけど人間力の塊のような喜多監督との出会いでした。
監督が語る映画の魅力と人柄と勢いに魅せられた私でしたが、それは島のみんな同じだったようで、その後は関わる仲間が増え多くの島民が関わる映画撮影となるのでした。
私が映画の中で担当したことは、サーフィンに関わること全般で、撮影で必要となるアパレルや道具の準備、サーフシーンでのエキストラ集め等々。
映画の撮影は部活の合宿生活のような感じで、俳優さんもスタッフさんも、その日の撮影が終わると美春荘の広間に集まり、大所帯で夕食を食べるのが日課でした。
そんな感じだったので自然と仲良くなり、特に地元のロコサーファー役を演じた俳優さん達とは、サーフィンをしたり、プライベートな時間を共に過ごしたものです。
今でも彼らと連絡を取り合う時がありますが、とても懐かしい良か想い出です。
映画ではイメージ通りのシーンが撮れるように多くのセットが用意されます。
今から17年前に制作されたこのボード倉庫や椅子も撮影に使われて、本来の役割を終えたのですが、今も現役で多くの人に利用して頂き、ORIGINにはなくてはならない宝モノとなっています。
あれから17年。。。3年前に撮影された続編「Life on the Longboard 2nd Wave」に出演予定だった大杉連さんと再会出来なかったことは残念でしたが、漣さんの魂が宿っていると撮影中に奇跡がおきる度に、みんなが感じた素晴らしい作品なので、ぜひ2作共ご覧くださいね!
©Life on the Longboard
最後になりますが、種子島は人と人を繋いでくれる魅力的な島です。
監督との出会いから始まり、普段出会うことのない方々と関わり、そして広がり、すばらしい夢のような体験・経験をさせてもらえました。
これからも島に引き寄せられて来た方々とのご縁を大切に、謙虚な気持ちで過ごしていきたいと思います。
岡澤一平 プロフィール
種子島在住 サーフショップORIGIN店長