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コラム

龍野亨『第4回 最終回。これでいいのだ。』

2019/01/30 tag: 龍野亨

気が付けば最終回です。偶然このコラムを読んだ出版社が小説でも書きませんか?そしてその小説が直木賞受賞して印税でハーレー買っちゃおうかな?いやいや土地買ってミニランプ創ろうかな?なんてアホな妄想しています。
そんなアホなこと考えていないでさっさと筆を進めることとしましょう。

 

<ローカル>
スケートボードってコーチや監督がいない個人の競技(遊び)だけどひとりでやっていてもつまらないんだよ。そりゃ影練なんかで黙々とやることも時には必要だけど、やっぱりみんなで集まってビデオの誰それのパートのあのトリックやばいよねってワイワイやった方が楽しいし、上達も早いはずなんだよね。
96年頃までそんなみんなで楽しく凌ぎを削って竪川で滑ってきたが、結婚と引越しを期に少しスケートボードと距離が開く。この頃アキバが盛り上がってきた時代。

 

<SSP>
30歳過ぎて再び今の江東区に引越しをする事となる。そこで近所のスケートできそうな場所を探索していたら今の“SSP”(現ローカルスポット)にたどり着いたの。そこで玉ちゃん(玉木 雅和Sitamati Film代表)と運命的な出会いとなる。(ちなみに“SSP”とは瀬尾君スケートパークの略)
この時からSSPを拠点にSitamati FilmとINSTANTSと関わって下町スケートライフがまた始まったって感じ。ローカルのみんなで知恵とお金を出しあってやっぱりジャンラン、カーブBOX、レール、クォーターランプ、バンクを造って切磋琢磨する事となる。30歳過ぎた自分の年代でのトリックの追求は大変だったけどみんなのおかげでトリックを習得することができた。下町最後の楽園。
このSSPってローカルスポットはみんなが大切にしてきたスポット。ある時、東京都の公園課がスケート禁止にしたんだ。そしたら公園を散歩してる近所のおじさんや犬の散歩のおばさん達が「スケボーのお兄ちゃんたち(当時はお兄ちゃん)のおかげで公園の治安が守られているから禁止にしちゃダメ!!」って公園の管理事務所に掛け合ってくれたって美談がある。すごく嬉しかった。だからねここのローカルはみんな近所の人たちとも仲がいいし挨拶やお話ししたりゴミも片づけたり掃除したりして、敬意をはらっているんだよね。

ryuno photo
この中に堀米ユウトがいるよ!何処でしょう?

ryuno photo
SSPのスケートゲーム。Game of shake 2008

 

<Unity Power4>
Sitamati Filmの映像に参加。あんなに遥か遠かったバカボンのパパと同じ年になっていたのだ。年齢と体力やストリートでの撮影は難解さをあったもののやはり仲間の協力のお陰で無事完成。玉ちゃんヨシさんはじめSSPの皆、下町クルー、INSTANTSのみんなに感謝しかありません。
ね!やっぱり仲間でしょ。まさしくUnity Power。

ryuno photo
UNITY POWER

 

<SLAPPY>
映像を発表後、身体に異変。
やはりよる年月並みには逆らえません。Ollieが低い!あれほど苦労して会得したトリックの引き出しが開きません。腰が痛い。膝が痛いなど気がつけばおじさんになっていた。若い頃「腰が痛い」なんてボヤいてるおじさん達を横目に「バカじゃねーの!」なんて言っていた自分が恥ずかしい。
そんなある日、ローカルの一人が“SLAPPY”ってどうやるんですかねー?って。80’sの古典的なOllieしないでノーズをぶち当てて侵入Grindするといった男汁全開の忘れ去られたカーブトリック。自身80’sにいながらきちんとした知識でやってきてなかったんだよね。はいYouTubeで検索。JASON Kid ADAMS、MIKE ANDERSON 、BRIAN SUMNER、JOSH HARMONYたちのHow To。英語ワカリマセン。
当時日本でやってる奴らがあんまりいなかったからこれらの動画を参考にやっぱりみんなで「あーじゃ無い!こーじゃ無い!こうやるんじゃん!」って。時代は進んでも最後はアナログ。あーやっぱり仲間って大事。

 

<D.I.Y>
そこからみんなで地元のスポットの階段にワックスベタベタ塗って毎週ワイワイ!ガリガリゴリゴリ三昧。
「アメリカのカーブって赤くて少しナナメになってるよね?面白そうだよね!」の一言で「じゃあ造っちゃおうよ!」ワイワイ!
まずはアメリカのレッドカーブの画像検索。Almostのビデオ「5 Incher」だから5インチって事?てっちゃんがダンボールで型枠作成、みんなで計画「あーじゃ無い!こーじゃ無い!」。ホームセンター行って材料買って1800㎜のカーブで木枠から造りましょ。ワイワイ!!
木枠の骨組み組んでから、角張らないようにシリコン注入。モルタル1:砂2:砂利3で水混ぜて練って盛って。ワイワイ!
待ちに待った休日。木枠を外してみんなでワイワイ!
赤いペンキで塗装しましょ!「レッドカーブの横に何か書いてあるじゃん!」
「FIRE LANE NO PARKING」のステンシルでオシャレにお化粧しましょ!ワックスベタベタ!おじさんワイワイ!!ガリガリゴリゴリ!!!!あー楽しー!
ほらやっぱり仲間って大切でしょ!みんなでUnity power。みんなでワイワイ!

ryuno photo
みんなでワイワイ作ったスラッピーカーブ

 

<終わりに>
スケートボードが2020年のオリンピックの正式種目となって、全国ではスケートパークが目まぐるしいスピードで着工完成しています。パークが増えることはみんなにとって嬉しい事だよね。でも滑る場所を口を開けて待っているだけでいいのかな?スケートボードに対する情熱と仲間たちで自分たちの基地を造って遊ぶってことはとても大事なことだよ。いつものローカルスポットにちょっと工夫するだけで今までの何倍も楽しくなるはず。人間の生き方と一緒、ちょっとした工夫で何倍にも楽しくなるはずだよ。無ければみんなで造ればいいんだよ。
そしてそんなみんなと今日もワイワイGo! Skateboarding! これでいいのだ。

次回からスケートボーダー軸でモデル、俳優、音楽、絵描きと多方面で活動を繰り広げる東京足立区が生んだ色男、大柴 裕介君にバトンタッチです。震えて待て!!

 

このコラムを書くにあたりINTERSTYLEさんはじめ写真提供くださった樋貝君、石原君、大勢のお友達の皆様有難う御座いました。
ryuno photo
ストリートでのブラント!(種田氏撮影)

 

龍野 亨(50歳) プロフィール
skateboard中高年部
特技:せっかち 早寝早起き
座右の銘:明日やろうは馬鹿野郎
instagram:@radryuno

 

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