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 SURF COLUMN 2009/3/4 |
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『SOULS OF SURFING－自由に生きること－』
“サーフィンに出会って私の人生は激しく変わった。”
と言ったけど、具体的に何が変わったのかといえば、
人生そのもの、というより、人生に対する姿勢が変わった。
サーフィンを知ったからって、人生がすぐに大きく変わるもんではありません。
そりゃー毎日気ままにサーフィン出来る人生に変えられるなら
是非とも大至急変えていただきたい。
ここに書くことは、あくまでも私の超個人的なたわごとなので
サーフィンしている人なら誰にでもあてはまるという考えではないと思うけれど、
でも、サーフィンを知ってしまった人のジレンマのひとつ、
それは、どうやったら良い波がある時、常にそこにいることが出来るのか、ではないかと思う。
波乗りをはじめた当時、私はハワイで大学生をやっていました。
日本みたいに授業にでなくても卒業できるなんてゆるさはないけれど、
アメリカの大学っていうのは、自分の時間割は自分で決められるんですよ。
だから夕方からに授業を集中させてみたり、週3日に集中させてみたり、
それはそれはいとも簡単に毎日サーフィンできる状況を作り出すことが出来たんです。
が…！
日本へ帰ってきてすっかり遅咲きの社会人になってみたら
思うようにサーフィンする時間が作り出せない。
自由の利かない何年間かを過ごしてみてたどり着いたのは
“自分の時間は誰のものなのか？自分のものじゃないのか？” という疑問だった。
人間は本来自由な生き物。
自分の時間を自由に使うのはもちろん、
誰かに人生の方向を指図されるのも、
時間を自由に使いすぎて不安定な生活を送るのも、
誰かに時間的拘束の権限をゆだねて安定した生活を得るのも自由。
自分が選んだ結果に過ぎないわけで。
ところで、サーフィンっていうのは、
究極的に自由で個人的な活動だと思いませんか？
場所なんて波さえあればどこでも出来るし、
自分以外に対戦相手も必要ない。
満月の夜なら夜中だって出来る。
暗黙のルールさえ読めていれば
ヘタクソだって、自分が気持ちよければそれで良い。
サーファーはサーフィンを通して
本当に自由であることの気持ちよさをいつの間にか体得するんだと思うんです。
その無意識に埋め込まれた自由への欲望が実際生きていく上で表面化していく。
サーフィンするようになって私が出会った素敵な人の多くは
自分の人生をデザインするのに本当に長けている。
豪華な暮らしを送ることが喜びではなく、
いかに毎日を楽しく生きるか。を実現している人がたくさんいる。
普通の会社で毎日9時から5時まで働いて規則的で安定した生活を送る。
サーフィンに出会っていなければ、
それも何の疑問も感じることなく受け入れてた人生だったかも。
それはそれで良い。たまにその方が楽だったかもとすら思う。
でも、人間は生れ落ちた瞬間から、
誰かに自分の人生を決めてもらうために生まれてきたのではないことを知っている。
知っているのに、生きているうちに忘れて不自由を自由に選択して無意識に受け入れる。
私はサーフィンと出会ったおかげで思い出すことが出来た。
生まれてきた理由なんてひとつしかないはず。
毎日爆笑して楽しい仲間に囲まれて生きること。
私にとってはそれしかないのだけど、
そのことを思い出させてくれたのがサーフィンなんです。
さて、これからどんな選択をしようか。色々と思案中です。
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