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COLUMN |
SURF COLUMN 2007/9/5 |
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『Put Your Foot Down And Go』
例えば、君が沖でラインナップして順番を待っているとしよう。風は優しいオフショア、うねりは大きく、通り過ぎた波は唸り声のように響いている。そこには君ともうひとりしか残っていない。君はどうする? 一瞬にしてさまざまなことを考えるだろう。波を譲るか、譲られたとしたら、彼がなぜ譲ってくれたのか。次にはもっと大きい波がくるかもしれない。でももしその波に巻かれたら…。さまざまなリスクが頭をよぎる。
僕は海に入る前、10セカンドルールをアプライする。このルールというのは10フィートの波は、波と波の間隔が10秒以内になると危ない。8フィートなら8秒以内が危ないということだ。もしそれ以内に波がくると、巻かれて上がって来たときに、再び巻かれて息が続かなくなるからだ。このルールは昔、サンフランシスコのビッグウエイバー、マーク・ドック・レネカーが教えてくれた。彼はドッグ・ハザードという名前でも知られている。サンフランシスコの海は簡単に出られるチャンネルがないから、サーファーは入る前に波を見て、計算しなくてはならない。このルールは、彼が海に入る前にカウントしているのを見て、直接聞いたものだ。
でもそれぞれこのルールの秒数は違う。マーク・レネカーは10セカンドルールだが、ある人は5フィートでも8秒かもしれない。自分がどこまで自信を持っているかで、その時間は違うんだ。
大きい波に行くときは、リスクを背負えるかどうかにかかっている。リスクを背負え切れず、波に乗る瞬間に、一瞬でも立ち止まったら波の上から落ちる。落ちてから、あっと気付くんじゃないんだ。落ちる前に、あっと思うんだ。立ち止まらないように、しっかりと自分をつくっておくことが肝心だ。
サーフィンはコミットメントだ。100%コミットできなければ、ワイプアウトする。波の大きさは関係ない。膝腰の波でも、コミットしなければワイプアウトする。波が大きいほど、リスクも大きい。そのリスクを背負えないならチャレンジを取ってはだめだ。チャレンジできる自分になることだ。巻かれている間、息が続くことが肝心だ。巻かれても大丈夫だと自信があれば、乗るだろう。実際には大きい波でも小さい波でも、乗ることには変わりはない。違いは、落ちて上がってくるまでの時間だ。リスクは巻かれたときだけに、発生する。仕事も同じだ。自信がないから引き受けないほうがいい。仕事も大きければ大きいほど、リスクが大きい。経済的なリスクかもしれないし、精神的なリスクかもしれないし、肉体的なものかもしれない。この3つは正三角形だ。サーフィンでも肉体的についていけなければ、精神的にもついていけない。身体に自信がなければ、巻かれたときパニックになる。波が大きいほどサーフボードも折れる可能性がある。サーフボードを買う経済的な余裕もあるかどうかだ。仕事もサーフィンも同じだ。人生も同じことがいえるんじゃないだろうか。
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