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COLUMN |
SURF COLUMN 2007/8/22 |
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『What is surfing?』
僕にとってサーフィンは何かと、質問されることがよくある。
そのたびに僕はどう話したらいいか迷うんだ。サーフィンっていうのは、サーファーがいつもやっていることといえばしっくりくるかもしれない、そう思うこともある。じゃ、サーファーは何か。Well for one, I guess I’m a surfer. そういえば僕もサーファーだ。僕は中学生からサーフィンをしているけど、何年もサーフィンから離れていた時期もあった。サンフランシスコに住んでいた何年かは、週5日は毎日4時間ずつぐらい入っていた。今はいい波が入ったときだけ海に行く。でも時間なんて関係ないかもしれない。一度でもサーフィンをしたら、海のなかに入っていなくても、心のなかではどこでもサーフィンをしているものだ。垣根の前を通れば、それが波のカールに見える。小さな水たまりに足を突っ込めば、パーフェクトなポイントが見える。海に行けば、波を見ているだけで心のなかでサーフィンをイメージしている。風が吹いていればオンショアかオフショアかを読んでしまうものだ。
サーファーっていうのは、いろんなタイプがいる。ボディーサーファー、ボディーボーダー、ショートボーダー、ロングボーダー、パドボーダー…。そういえばウエイブスキーを乗ってる人やシーカヤックで波に乗っている人もサーファーだろう。サーファーの共通点はグライド感を感じた人だ。波の力で押されている感覚、自然のエネルギーで押された瞬間を感じた人はもうサーファーだ。ヨットなら、セールが風をとらえた瞬間だろう。あの感覚は忘れられないし、病みつきになる。たとえ二度と海に入らなくても、サーファーの心を持っているはずだ。本当は一度しかグライドしてない人のほうがピュアなサーファーかもしれない。なぜなら経験を積むとテクニックやスタイルを考えたりして余計なことが頭のなかを支配してしまう。たとえ一回の経験でも、もう二度とやらなくても、あの初めて乗った波の感覚は一生、心に残るだろう。何年も何十年も続けていても、僕達はあの初めて波に乗ったときのピュアな感激を追い求めているんだから。
この間、僕はワイフと6歳になる子供と3人で由比ケ浜海岸に行った。その日はオンショアで波はメチャクチャだった。最初はボディーボードに息子を乗せて遊んでいた。でも僕もちょっと乗ってみようかと、そのへんまで出て波に乗って岸に打ちあげられてみたら、これが恥ずかしながらすごい楽しかった。前の日に乗ったポイントブレイクのオーバーヘッドの波と同じぐらい感動したんだ。これもサーフィンだ。どんな板でもどんなスタイルでも、楽しさはみんな同じだ。波に乗るピュアな楽しさを知っている人、それがサーファーだ。そう、僕にとってサーフィンは? そう尋ねられても、やっぱりよくわからない。どんな答えを期待してくれているのだろう。なくてはならないものとか? そこにあるものとか?英語ではSTATE OF BEINGっていうんだけど。僕にとってサーフィンは、そんな感じだ。
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