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COLUMN |
SKATE COLUMN 2012/12/5 |
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『渾身のノーズグラインド』
さてさて二回目のコラムの時間です。
続き物ですので前回のコラムを読んで下さいね。
ヒーロー野上VENICE竜也が現れた。
さあ、今出来る限りのスケートボードを見せるんや。
当時の僕の得意トリックは「ノーズグラインド」。
当時の伊丹空港にあるセクションで一番難易度が高いのは、長さ2メートル、高さは膝くらいの角レール。
その角レールでノーズグラインド決めるんや!!
僕は戦士にでもなったかのような気分でした。
ヒーローがその角レール付近にいるのをしっかりと確認。
いくら気合いを入れて完璧にトリックをメイクしても見ていてもらわなければなんの意味もありませんからね、
自分なりのフルプッシュ、勢いもあるしスタンスも完璧、レールもしっかり見えてる!
よしいける!渾身のノーズグラインド!!おら~!!
「シャキーーーーーーン!!!」
そのノーズグラインドは今までに出来た事の無いような完璧なクオリティでメイクしたのです。
自分で言うのも難ですが、かなりかっこ良く出来た記憶があります。
ヒーローは一体どんなリアクションなのか、
恐る恐る近づくと「パチパチパチ」。
「おお~すごい。」なんとヒーローに褒められたのです!!
今までテレビでしか見た事無かったようなスーパーヒーローと同じ空間に居て、
さらにスケートボードを生で見ることができ、
なおかつ自分のスケートを褒められるという至極の瞬間を味わいました。
17歳の僕は今まで生きてきてこんなに胸が高鳴ると同時に達成感を感じたことはありませんでした。。
それは初めて女の子に告白されたときより、
はじめて万引きをした時より、
はじめて部活でレギュラーになったときより、
初めてオ○ニーをした時よりも僕の五感を刺激しました。
有頂天という言葉がありますが、まさにその状態でした。
その後どうなったかは有頂天すぎてあまり覚えていませんが、
確かな手応えを胸に抱き帰路に着いたのを覚えています。
そして後日、ヒーローが勤めるスケートショップ「eight」へ。
店に入った瞬間にヒーローが居ました。
ヒーローは少し眠そうに店番をしていましたが、しっかりと僕を覚えていてくれたようで
「伊丹でノーズグラインドしてた子やんな?」と話しかけてくれました。
そこから色々と話をさせて頂きました。
僕はもっとヒーローの気を引こうと懸命に
「地元に良いスポットがあるから来て下さい!案内します!」と興奮気味。
するとヒーローは現在製作中のスケートビデオの撮影で、
なんと僕の地元に来てくれ、タイミングがあれば僕の撮影もしてくれるという約束をしてくれたのです!!
スケートボードを初めて以来の大チャンス。
少しずつ自分の運命が変わって行くのを感じました。
続く
TIGHTBOOTH PRODUCTION 代表 上野伸平
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