とにかく、雪板とかスノースケート、いわゆるフリーフットのおかげでここ数年は助かったよ。
一昨年は雪が少なかったから、スノースケートで近所をだいぶ攻めた。
スノスケは、雪が少なくてもセクションが小さくても最高レベルで遊べるから、スノーボードだとあんまり盛り上がらない日も、(シーズン)最高の日になったりした。
春の雪板、「スノートイ」はあのドリームセッション辺りから火がついて、マウンテンウェーブの森のパークは最高に盛り上がった。スノートイの本当の面白さが分かった年でもあったな。水上バイブスのスノースケートも最高に面白かったし。
去年は、2月頭にスノースケートでヒザやっちゃってさ、(そう言えばその怪我したところってのが、16歳の時に怪我したところとまるっきりおんなじところで、、、「おー、フリーフットやると16歳の時の勢い(&アホさ加減)みたくなるのか。」と反省したんだった。気をつけよう)内側靭帯損傷で、気になってなんだかんだ4月ぐらいまでスノーボードしなかったけど、2月後半には雪板やってたもんね。。3月にはスノスケも出来たし。
ん?なんで?!と思う人もいるかもだけど、実はフリーフットはスノーボードよりだいぶ安全にできる(←怪我したくせに)。
スピードとかスケールが違うってのもあるけど、足が固定されてないから、転んだ時に板に連れて行かれない(=転んだ勢いに巻かれない)ってのが大きい。板は「ぶぁっこーーん!」っと吹っ飛んだとしても、ほとんどの場合自分はその場に「ドタッ」で済むから、「ヒザとか足首が無理な形にっ…」てことになりにくい。
反対に板が(リーシュに引っ張られて)自分に向かって飛んできたり(カナディアン・レジェンドのアラン・クラークもそれを理由にノーボードするときはヘルメットを着用)、俺がヒザをやった「危ない! → 板から飛び降りる →(スケートボードでこけるときみたいに)走る → 雪面のやらかいところを踏み抜いて膝下まで足刺さる → 足止まる → 勢い止まらない → グギ → アウーーー。。。」っていうケースもあるけど、そこは走らずに「ドタッ」といくことでほとんどは回避できる。頭に飛んでくるヤツは、メット被るか、長めのリーシュ(長すぎてもダメ)をつけて、「コケてからも気を抜かない」のがポイント。(幸い自分は今のところひどく当たったことは無い。でもだいぶ危なかったのは数回。いや、もっとある、かな?)
それ以外を言えば、(板がついてない)身体だけの受け身は楽だし、勢いが違う分ダメージも少ない。
あのテリエも「こっちの方がインパクトが少なくて良いよな。」といっていたぐらい。
テリエとは一度、北海道で数日間セッションをしたことがあったけど(雪板セッションもした)、先シーズンは白馬を訪れた彼とスノスケ・セッションをする機会に恵まれた。コース脇のたわいもないセクションを、(松浦)タスクとテリエと並んでスノスケで叩いて作ってるのは、なんとも言えない不思議な気分だった。ものすごく自由で、いたずらで、親切な人だ。たまたま降り場で一緒になった初心者のおばちゃんにも滑り方を教えていた。いつもそうやってるんだろうなっていう、ごく自然な感じだったよ。プロの世界は、基本、やる気満々の奴らが当たり前に多いから、あそこまで自然体でハイレベルに楽しんでいる人を見て嬉しかったな。ちょっとムカつくぐらい。スノースケートも超うまいし。(前回は)スノーボードでブーツの上滑られたし。(←狭いところで後ろから抜かれた。)
ところで、最初の方に書いた春の雪板遊び「スノートイ」って知ってる?ヤバイよ。最高。
うーん見せたい。やらせたい。
本当にもう、スノースケートよりもさらにたわいなくて、奥が深いの。
ヤバイんだよ。雪も斜面も信じられないくらいショボくてもできるの。なのにセッション感最高だし、リスクも少ない(二郎怪我したけど)。本当、うまく広めたら世界が変わっちゃうかも。っていう遊びになると思う。横ノリ未経験の子たちもすぐ楽しめるしね。
雪板のメインはパウダーだけど、こっちは春雪メインだから、色々と条件が下がるのも面白い。雪少ないところでも出来るから、西日本とか九州のゲレンデでも楽しめるだろうし、雪板だから特殊な材料や技術がなくても、とりあえずのものは作れる。そう考えると、先進国以外の雪国にも届けられるかもしれない。
スノートイは基本、ごくゆるーい斜面に膝くらいの高さのバンクやら溝を作って遊ぶんだ。スノーボードパークを作るのと違って、3人ぐらいで普通のショベルで数時間やれば結構遊べるものが作れるから、その辺の空き地とかに、その気になれば小学生数人でも「遊べる何か」は作れる。取り外しの手間がないから、「一本をみんなで」ってスタイルもありだしね。
雪山行くのに数時間かかる人たちとこのこと話すとさ、「せっかくそこまで(スノーボードしに)行って、なかなか出来ないよ~。」ってなるんだ。そりゃそうだよね。スノーボードやりたいと思って頑張ってそこまで来たんだもん。俺もスノーボードやりたい日はスノーボードするしね。もちろん。
でも、ずーっとスノーボード環境にいるとさ、「今日は、ちょっとな、、、」っていう盛り上がらない日があるんだよ。
そりゃひと工夫すればそういう日も楽しく出来るんだけど、それもちょっと、、って思う時もあんだ。贅沢な話かもしれないけど。
例えば雪板なら、午前中にスノーボードでパウダー滑りまくって、「さて、午後どうする?」ってなったときって、なかなか最高だった午前中を超えるのって難しいじゃん? そういう時に、「よし、雪板やってみよう。」って感じでやったりすると、最高だったりするんだ。
最初はほんとちょっとした斜面でも楽しいし。(駐車場の横の坂とか、営業してないスキー場とか。)
スノスケは、春先のカチカチ雪が溶けてちょい柔らかくなったような午後とか、ナイターとか?(ちなみに俺は最初の年、雨の日に1人でやってた。)で、スノートイなんか、シーズン最後の日の次の週末とかのちょっとした残雪でもいいしね。
要するに、イメージ(と道具)さえあれば、スノーボードのタイミングを犠牲にしなくても出来るんだよ。
ってことで、雪山環境が近い、メッカに住んでいる皆さんは特に、そして遠方の方も、もし気になったら是非!ゼヒーーー。
ありがとう、です。また今度。
小松吾郎
おまけ:
さて、ここまで読んでくれたアミーゴたちには、タイミングがタイミングなので、もう一ついわせていただきます。実は最初この↓テーマでコラム書いたんだ。かなり長く、最後まで。でもスノーボードのスの字も出てこないのをSNOWコラムに書くのもどうかな?と思って。とりあえず出すのをやめた。(でもどうしても言いたい。)
「選挙に行こう。」
はっきり言って、今の日本政府メチャクチャじゃない?言い出したらきりないけど、原子力とか、武器輸出とか、いろんな面で信じられない方向に行こうとしてる。
自分たちには何にも出来ないと思っているとしても、(不正選挙を信じてるとしても)選挙ぐらい行こう。投票簡単だよ。10分。
極端にいうけど、この「行かない。」が広がりすぎると、いつの間にか「行け(戦争に)。行かないなら逮捕。」に変わっちゃう。かも?だよ。
ピース。
okaken cinema から間も無くリリースされる雪板ムービー「雪板生活」
小松吾郎プロフィール
1976年 地球生まれ
ニセコ 〜 ウィスラー 〜 白馬 〜 ?
スポンサー:Now / Deeluxe / Electric / AREth / DRM1K / MAKE Yukiita / Peacemaker snowskate / Verts / Redi / 地形研究会(地球研究会)
90年代からスノーボードに関する色んなことをやらせてもらっています。最近はイベント開催や、(遊び)地形の研究、フリーマガジン “HAND”を作ったりしています。昨年スノーリゾートに歩いて3分のところに引っ越しました。子供3人・嫁1人・犬1匹。
POW(protect Our Winters) の活動に関わらせてもらったり、Freeride World Tour のジャッジをやったり、大人な活動も増えて来ていますが、気がつけばフリーフット(雪板・スノースケート)遊びに興じています。
もっと平和で、もっと楽しい、もっと優しい、もっと寒い地球を目指して活動を続けています。
Instagram:https://www.instagram.com/goro_komatsu/