今回は私が作った2冊の写真集について書きたいと思います。
まず去年の4月ごろに"Skins"という写真集を自費で製作しました。
これが初めて作った写真集です。
作ったきっかけというのは、師匠から独立する際に「独立する前に写真集を1冊作ることが最後の課題」と言われたことがきっかけです。
旅行で撮った写真をまとめるか、今まで撮ったモデルたちのポートレイトや、身の回りのスナップをまとめて作るかなど色々悩みましたが、その時すでにスケートの友達を撮影したものが1,2年分くらいたまっていたので、せっかくならスケートをテーマにしようと決まりました。
私の"Skins"の好きなところは、ピンク色の空とか、ウィールにまとわりついてしまった桜とか、マックのパンケーキとか、私がときめいたものに純粋にフォーカスをあてられた所です。
そしてなにより、友人の写真をたくさん撮れたこと。
"Skins"というタイトルは私が10代の頃に観たイギリスドラマから来ています。
ティーンドラマなんですが、ドラッグやいじめ、同性愛や家庭環境などの問題を抱えた高校生たちの話で、青春なシーンもあればかなりヘビーでもありました。
10代の頃はネットフリックスとかが無かったし、そのドラマに関しては日本語字幕を作ってる人もいなかったので、YouTubeであがってる英語オンリーのを観てました。(英語は全然分かりませんでした)
怪我をしたりなんとかなく何かが辛くても滑り続ける彼らを、刺激の中でも再生し続ける"皮膚(Skin)"のようだと感じ、この写真集のタイトルにしました。
これは、そのドラマ"Skins"への私が勝手にした解釈とも一致しています。
そうして初めて自分の写真集を販売して、当初の想像以上にたくさんの人の手に渡っていくのを見て、ドキドキして、不安で、だけどなにより嬉しかったです。
そして今年の1月に2冊目の写真集を製作しました。
関西のスケートクルー"just peace"を撮影した写真集"JUST FOR"です。
東京、神戸、大阪、京都、計5日間くらい?で撮影しました。
これを読んだ人に、もっと長い間撮ってるかと思った、と言われる事もあるのですがそう言われると嬉しいです。
このプロジェクトの始まりは、"just peace"の中のかなちゃんだけが上京をしてきて知り合ったのがきっかけです。
かなちゃんは美容師で、神戸で働いてたサロンが東京にもあり、その店舗が拡大移転するというタイミングで上京して来ました。
"just peace"は日本のガールズスケーターなら知ってる人は多いはず。
去年の夏に京都でジャスピ主催のガールズイベントを開催し、かなりの数のガールズスケーターが全国から集まっていたのをインスタで見ていたのでかなり印象的でした。
インスタで見てかっこいいと思ってた女子スケーターとかが参加してるのをストーリーで見て、私はひとりで「え!アツ!」ってなってました(笑)
そんなジャスピのメンバーかなちゃんに出会ったのはそのイベントの後でした。
かなちゃんと仲良くなって、話してると、ジャスピたちのジャスピ愛がハンパないということが分かりました。
そして、自分たちのことを何かに残したいという話もしてくれました。写真集とかを作りたい、撮影をして欲しいと。
わたしはもちろん速攻OKで、話はすぐに進みました。
まずは関西に住むジャスピのメンバーが東京にきて、かなちゃん家に泊まって、3日間くらい一緒に滑ったり遊びました。
かなちゃん以外とは初対面、しかもクルーの中に飛び込む形での撮影なので、かなりの不安と緊張がありましたが、みんな本当に仲良くて、だからこそ自然体でいて、フォトジェニックだったので撮るのが本当に楽しかった。
1日目の前夜、かなちゃんちでお酒を飲みすぎて、次の日はやばいくらいの二日酔いでなんとか遊びながら撮影してたけど、めっちゃグロッキーでした。あのときはみんなごめん笑
それで、そんなこんなで、その一ヶ月後くらいに神戸へ行って、2日間みんなと一緒にいました。
中でも印象的だった撮影は、泊まらせてもらってたおとわちゃんの実家でした5人のポートレイト撮影です。
"JUST FOR"の最後の方にある、フィルムで撮影したみんなの顔写真が並んでるページ。
ライトをたてて、キャミソールになってもらって、みんなに色んな顔をしてもらいました。
それが1番大変だったかもしれないです(笑)
だけどみんなでわちゃわちゃして、カメラのアシスタントも交代でみんながしてくれて、楽しかったです。
"JUST FOR"を作る上で重視していたことは、なるべくあえて色んな要素を入れることでした。
それは、この撮影をプロジェクトとして行ってたからこそ、常に客観的に自分の写真を見ようとしたから出来たことで、ただ遊びながら撮りためていたらしづらい事な気がしました。
そしてかなちゃんと写真に絵を描いてくれたなつきちゃん、3人で写真のセレクト、ページの編集などをガストで終電まで相談し合うのを何回かやって、なんとか完成しました。
なつきちゃんは絵以外でも普段から自分でzineを作ったり、Tシャツ作ったり、ものづくりをしている人だったので、なつきちゃんの存在には私もかなちゃんも助けられました。
すごく大変だったけど、自分にとって大切な思い出の本になりました。
ジャスピの可愛さとか、かっこよさとか、愛とかを伝えられるような本になったと思います。
ジャスピを知らない人が読んでも、楽しめる本になってたら嬉しいです。
2冊の写真集を作って毎回思うのが、写真を撮ってそのままにすることはやっぱり勿体無いことだと思いました。
そこから編集して本にしたり、プリントして展示をするまでが写真の楽しさに繋がると思います。
成仏されるというか、そんな感覚に近いです笑
以上が、自分の写真集についてのお話でした。
文章は苦手分野でしたが、ここまで読んでいただきありがとうございました!!
岡田 美波プロフィール
文化服装学院を卒業後、写真家の湯浅亨に師事し2023年3月に独立。
日々スケートを楽しみながらポートレイト写真を中心に活動中。
Instagram : @okadaminami98