小学生の頃に一時的にサーフィンが嫌いになってしまったことがあります。大会での競技で巻き起こる様々な問題が原因としてありました。そのまま辞めてしまっていたらと考えると、とても恐ろしいです。幼いながらに負けずに辞めなかったからこそ、技術面だけでなくメンタル面やサーフィンへの価値観に成長がありました。
「プロサーファーにならないのはもったいないね」と言われることがよくあります。今まで僕がプロの道を進まなかったのはたくさんの理由がありますが、その中の1つが競争やビジネスの圧力でサーフィンを嫌いになってしまう方がもっともったいないと思うからです。前回のコラムでも述べたように、人それぞれの形から「自分らしさ」を発信すべきではないかと僕は思います。
小学生の頃にサーフィンを嫌いになってしまった頃から、サーフィンを極力競争やビジネスに捉えて来ないようにしてきました。僕にとってサーフィンとは心のゆとりとなる時間と場所に過ぎなかったからです。
また、「心のゆとりとなる時間と場所」があることの大切さを海とサーフィンから学びました。小学校のころの経験やオーストラリアでの経験から、僕にとってサーフィンとは「ライフスタイル(趣味)」としてあり続けてきました。
「ライフスタイル」として、自分の趣味であるカメラ1つで写真や映像から表現していこうと思い大学1年生の頃にはじめたのが「The Days Water .」です。Live with the Ocean. (日々の生活の中に海を) というコンセプトで映像や写真を発信しています。僕にとって海とサーフィンがリラックスできる時間と場所なだけで、人それぞれ沢山あると思います。その時間と場所があることの大切さを今後も僕なりに表現し、発信できたら良いなと思っています。
The Days Water . をご覧になって頂き、一人でも多くの人が「海にいったらリラックスできるのかも」「海に行ってみよう」「海の近くに住んでみよう」など、映像がきっかけで海が心のゆとりとなる時間と場所になると嬉しいなという思いで制作しています。是非、いくつかの映像をご覧になって頂けると嬉しいです。
[The Days Water .リンク ]
https://vimeo.com/thedayswater
[The Days Water . 映像]
以前のコラムでもご紹介したように、オーストラリアでの生活で日本にはない新しい価値観や様々な経験をさせて頂きました。日本に大学進学のために帰国をし、改めて日本の良さや価値観の違いを発見することができました。その中でも、サーフィンに対する価値観がまた新たに変わったのです。
日本学生サーフィン連盟(NSSA)に所属をさせて頂き、学生全日本大会、全日本大会、世界大会など様々な場面で学生として大会に参加をさせて頂きました。大会に参加する度に、素敵な人や場所との出会いがあり自分の感じる世界が広がっていくことに楽しさを覚えました。
「ライフスタイル」としてサーフィンをしているだけでは見えない世界、小学校~高校には無かった新しい価値がたくさんありました。全ての出会いで世界観が広がると、実感したのです。
神奈川大学 石川拳大 全日本結果搭載リンク
http://www.kanagawa-u.ac.jp/news/details_12829.html
去年、サーフィンが2020年東京オリンピックの追加種目に選抜されました。サーフィンはよく「遊び」だと思われることがよくありますが、「ライフスタイル (趣味)」と「アスリート (選手or仕事)」の2つが確立するタイミングだと僕は思います。この2つのジャンルを僕なりに発信していけたら良いなと考えています。「The Days Water . 」から映像や写真からの発信をし続けると同時に大学卒業後はアスリートとして活動をする予定です。
石川拳大(イシカワケンタ)プロフィール
23歳、湘南育ち・在住。高校時代はオーストラリアのゴールドコーストに4年間滞在。現在は神奈川大学経営学部(4年)に在籍。日本学生サーフィン連盟(NSSA)に所属、全日本大会や世界大会に参戦をしています。サーフライダーファウンデーションジャパン・アンバサダー。
Instagram:kenta_ishikawa