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コラム

松本浩『第4回 横ノリライフ』

2019/08/21 tag: 松本浩

こんにちは。
毎日耐え難い暑さが続いていますが、皆さん如何お過ごしですか?
僕は、やる気全快の太陽に若干押され気味ですが、ギリギリの所で踏み止まりながらコラムを書いています。
今回で最後です。お付き合いありがとうございました。

Matsumoto Hiroshi photo

早く冬が来ないかなぁ? と新緑の中話していた5月半ばからもう3ヶ月が経ってました。日本だけにいると雪山で遊べる期間って一年の半分も無くてその中で最高って思える瞬間を出来るだけ多く味わって、やっぱ雪山最高〜! ってなる為にメイクマネーして、、、たまには波乗り行ったり、スケートしたり、みたいな雪の無い時期の過ごし方を20歳前後からココ数年前までしていて、そのスタイルにとくに疑問を感じる事も有りませんでした。一年間で横ノリしていない時間の方が長かったのが、最近変わり、雪上以外でも横ノリしたい、と思うようになり、その欲を叶える為にスケートに乗り始めました。小、中学校の頃に少しはやっていたのですが、スノーボードの時の様にはハマらず、段々と乗らなくなっていって、持ってるだけ。みたいな感じだったのが、今は時間があれば、毎日滑りたいと思う程にハマっています。近所の坂道をゆっくり下るだけのスケートで、特別攻める事もしない、まだ何年先も遊べるよう、ユルイ感じでやっているので、大きな怪我も無く楽しめています。(痛い思いはしょっちゅうしていますが笑)

Matsumoto Hiroshi photo

気持ちに変化が起きたきっかけは、嬉しい事に、雪山遊びの選択肢がスノーボード以外にも出来た事でした。雪板やスノースケートの様な、板に直接乗る遊びがそうなんですが、特に雪板とスノートイ(春雪や、特設コースで遊ぶ雪板の事)が面白くて、ココ数年ではシーズン中、スノーボードに乗っている時間よりも確実に長くなりました。(雪板、スノートイ > スノースケート > スノーボード って感じです)
板に乗るだけなのでスノーボードよりも扱いが難しく、圧雪には向いてなく、木で出来ているものが殆どなので、直ぐに壊れます。雪板に比べると、正直スノーボードの方が扱いも楽だし、雪山のどんなコンディションでも自由に遊べると思ってます(スノーボード最高!)が、ハマっています。
雪の存在感といえばいいのか、存在といえばいいのか、なかなか表現が難しいのですが、足の裏に伝わってくるものとにかく気持ちいい!雪を滑っている感じがダイレクトに来ます。それだけに雪のコンディションにはこだわった方が楽しいですし、トラックの有無でもだいぶ差が出るので、出来れば極上面ツルで遊ぶ事をおススメします。雪質や場所、コンディションの変化で、さっきまで出来ていた事が急に出来なくなる。パウダー以外は、基本的に修行か罰ゲームですね。スノーボードならあっと言う間に通り過ぎてしまって、 硬い所あったかなぁ?くらいでも、雪板では結構クライます。しかし、いい時の気持ちの良さは、雪板の勝ちです。
雪板をする様になって、改めてスノーボードは、乗り物として完成度が高いという事と、雪板は新雪、それも良いコンディションで滑る乗り物だと気付けました。そして、優先順位が変わりました。
スノーボードがつまらない訳ではありません。スノーボードは完成された乗り物で、一本の板で最高のパウダーから氷の上まで滑る事が出来る優れ物です。そしてそれを可能にしたのが、バインで足を固定出来るようにした事、なんだと思います。元々スノーボードは、板の上にそのまま乗っていた遊びで、それをいろんな場面で楽しめる様に、足を固定して、もっと自由自在に板をコントロール出来る様に、また飛んだりしやすい様に進化していった遊びだと僕は思っていて、固定された状況が有るからこそスノーボードはスピードも出せるし、どんなコンディションでも楽しく自由に遊ぶ事が出来るのだと思います。昔と違い、今は遊び方に合った板を選べる様になりました。その場面によって、自分の目的に特化したギアで滑れるのですから最高ですよ!スノーボード楽しいです。

Matsumoto Hiroshi photo

雪板は足を固定しないので、スノーボードの様な板を思い通りに使いこなす自由さは有りませんが、板の上で自由に動けます。滑りながらスタンス変えたりします。(僕だけかも知れません) それはバランスを取る為だったり、板を浮かせる為だったり、コントロールする為だったり、当て込む前だったり後だったり。状況に合わせて乗る位置を自分から変えて行く必要があります。(これも僕だけかも知れません笑) 雪質や場所でも変わってくるので、決まった動きが全くといっていい程ありません。(しつこい様ですが、僕だけかも知れません笑笑) まさに自由に、好きな様に、状況に合わせて板に乗って遊ぶ訳です。
まだ、直ぐに買えるという程流通していないので、基本的には自分で手作りか、誰かが作った板で遊ぶしか無い、まだまだマイナーな所はありますが、雪山でパウダーを感じるには、1番適している乗り物だと身体が認識してしまったので、もうスノーボードでは代用出来なくなってしまいました。幸いな事に僕の幼馴染は、この雪板という言葉を世の中に広めた奴で、彼が造る板を提供して貰えています。なので、上手く滑れなければ、板では無くて自分のスキル不足!と思え、ヤル気も自然に出て来ます。
まだまだスノーボードを扱う程には遊びきれてないですが、伸び代と、スノーボードに段々と乗れてきた時と同じで、上達に気付ける喜びも感じながら楽しんでいます。

Matsumoto Hiroshi photo

パウダーを楽しむ為の雪板ともう一つ、特設のコースで遊ぶ雪板(スノートイ)もまた面白い! イベントでは重機を使う事もありますが、人力のみで出来るサイズ感でも十分遊べます。例えば庭先に溜まった雪で造るとか、落ちた屋根雪で造るとか。ちょっとのスペースと雪があればがっつり遊べます。板はスケートのサイズ感に近く、遊び方もスケートパークを流す感じ(スケートでは思う様は流せませんが)に似ていると思います。ここでスケートと動作がリンクして、今の夏にも横ノリがしたい欲が生まれました。
まだ数年しか、一年を通して横ノリをする生活をしてないですが、夏に滑って培ったものが冬の滑りに繋がって、冬に覚えた事がまた夏の滑りに繋がって、大好き人間にとっては嬉しい限りです。
横ノリは乗り物が変わっても横ノリで、横に乗る乗り物は全てリンクするのだと改めて気付かされ、今まで以上にハマっています。そしてこれから先も、身体が動く限りは、横ノリライフを続けて行きます。

Matsumoto Hiroshi photo

最後になりますが、僕が雪山遊びを始めてから30年程経ちましたが、目に見えて雪が減ってきている様に思います。地元の長野でも雪不足が原因でスキー場がいくつも閉鎖してしいまいました。気象庁のデータを見てもやはり一年を通しての平均気温が上がり続けています。このまま気温が上がり続けて行けば、近い将来にはもう雪が降らなくなっているかも、もっと言えば冬が僕らの知る冬で無くなってしまうかも知れません。
この事は日本国内に留まらず、世界中で危惧されていて、もう既にアクションを起こしている人達もいます。学校の先輩でもあるジェルミージョーンズが発起人となって始まったPOW(Protect Our Winters)の活動がそうで、最近日本でもPOWJAPANが立ちあがり、活動を始めています。僕も彼らの考え、活動に賛同します。僕は雪山遊びが好きです。そして冬の冷たい空気と広がる雪景色が大好きです。この遊びと景色が変わらずに後世に残っていて欲しい。だから僕には冬が必要です。
20年後、30年後、いや、100年後の未来にもこの素晴らしい雪山遊びが残り、雪の降る冬が、変わらずにある事を願いつつ今回のコラムを締めたいと思います。

Matsumoto Hiroshi photo

全4回お付き合いありがとうございました。そしていつもぼくの横ノリライフをサポートしてくれるメーカーや、共に遊ぶ仲間に感謝します。いつもありがとう。これからも宜しくお願いします。

 

松本 浩プロフィール
1979年7月11日生まれ
yukiita circus 団員 / 地形研究会員
スポンサー:CREDIT racing / YUKINEMAKI clothing / PRANAPUNKS SNOWBOARDING
/ MAKEYUKIITA / KRD / HATOS BAR / and many friends

 

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