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COLUMN |
SURF COLUMN 2014/11/5 |
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『Gear for Surf Camp』
学生の時はバイトしてお金を貯め、いろんな所へ行くといいだろう。本当の自由、いろんな事を試し、無駄な事が出来るのはモラトリアムの時くらいしか無い。たっぷりとたくさんの楽しい事や悲しい失敗を味わうべきだ。その後、社会人になってその経験が様々な事やモノを選ぶ大事な基準となっていくから。な~んて、そうはいっても実際には何歳になっても失敗や無駄はつきものだけど。Surf Campの道具はこれまでに結構な数を試した。その一部を紹介したい。
キャンプ道具、アウトドア用品は本来タフな製品達だ。前回お見せした赤と黒のバッファローチェックの寝袋はメンテナンスをしながら、もう既に31年愛用している。これが最も古い付き合いだろうか。当時まだ日本Colemanがストーブ類しか扱っておらず、メールオーダーREIを活用し購入したWENZELというメーカーの製品。我々surferはクルマを利用するので本格的登山用のマミー型と呼ばれるタイトなものよりも、多少重くかさばるけれど封筒型が良いと思う。ボーイスカウト時代には軽い化学繊維のマミー型を使っていたが断然こちらの方が快適で良い。内側が化繊ではなく綿フランネル製なので優しい肌触りがとてもいい。同じもの2セットをファスナーで連結する事が出来、家の布団の様に大きくゆとりが生まれ、ゆったり睡眠を楽しむ事が可能となる。冬季はこの中にもう一枚フリース素材、同じく封筒型のものを重ねて使用すると更に柔らかで暖かく快適になる。夏季は寝袋を敷布団代わり、その上にシーツを敷いて眠る。そうするとヒンヤリ涼しく熟睡出来る。また寝袋の下にはマットも必要で、私はCascade Designsの超軽量ロール式The RidgeRestを使っている。クッション性は勿論だが地面からの冷気を遮断し、マットの表面にある凹凸部分に蓄熱するので冬暖かい。更にヨガマットにもなるので重宝する。枕は寝袋のケース、スタッフバックに衣類を入れれば良いだろう。このマット、寝袋、枕3点セットは突然友人の家に泊めてもらう際も大いに役立つし、何といっても旅では熟睡する為のものが最も重要だと思う。さ~て、ここから先はその他の愛用道具の変遷のはじまり。
メーカーカタログの風景写真に思わず自分も憧れ一通りの道具を揃えた。Colemanの2バーナーや大きめなBBQグリル、テーブル&チェア、テント&タ―プ、クーラー、ウォータージャグ、2バーナー用キッチンテーブル、コットと呼ばれるベッド…等々。子供も含め人数が多ければ致し方ないが、波のコンディションに合わせ素早く移動するには「簡単な撤収!」が我らsurferにとって、とても重要な条件だ。その為、年を重ねる毎に道具達が軽量、コンパクト、手間の掛からぬものに移行してゆく。
セダンやクーペを愛車にした時はテント&タ―プが必要だった。テントは独特の居心地が楽しめる。しかし晴れに恵まれても夜露等で底面が濡れ撤収に時間が掛かる為、Surf Campにおいてはやはり車中泊が基本になっていった。クルマはワゴンに乗り換え、最終的には必要最小限の現在のキャンピングカーになった。その為残ったのは、ド-ム型で底面の無いタ―プ2種であり、スクリーンタ―プとカーサードタ―プと呼ばれる製品。共にOgawa製で風に強く頑丈、丁寧な作りでお気に入りだ。
テーブル&チェアは海を見ながら寛ぐには欠かせない代物。昔は家庭にある机の高さで大きめなロール式を使っていた。でも実際使う時はそんなに大きなものは必要無いと気付き、現在UNIFLAME 焚き火テーブルというコンパクトな製品を使っている。今流行りの音楽フェスキャンプ等でも主流の、ロースタイルと呼ばれるブームを生んだきっかけになった、和める高さを提案した優れもの。人数が増えたら同じものを足してゆく、というのが達人等の使い方らしい。ステンレスでできたシンプル、タフな造りで錆や砂にめっぽう強く水洗いも容易な為、海岸での使用にもバッチリ。本来ガンガンに熱せられたダッジオーブンを載せられるテーブルとして設計されていて、脚を格納し天版だけの格好でその上にバーナーを載せ、テントの床やクルマの中でも調理が可能という点も見逃せない(もちろん換気には要注意)。椅子に関しては一番最初のものを買った時から、壊れても同じ製品を買い替えてずっと愛用しているガダバウトチェア。フレームがアルミ素材で錆びずに軽量、そして傘の様にとてもコンパクトに収納が出来る。流石はセレブ御用達ベビーカーで有名な英国MACLAREN社の製品だな、と納得する逸品だ。
ストーブは永らくMSRのシングルバーナーとColeman製のツーバーナー(そしてとても明るいガソリンランタンも)、どちらも燃料の調達が楽な自動車用レギュラーガソリンOKの製品を使っていた。安定した火力を維持するためにポンピングというガソリンタンク内を加圧するひと手間、そして着火時プレヒートなる更にもうひと手間を要するのが難点だった。この手間がアウトドアファンには堪らない魅力だとする人達の言い分も理解出来るが、家族には危なく面倒がられた。またsurferにとってデカく嵩張るツーバーナーはやはり不向きであった。子供の誕生と共にガソリンではなくガスを燃料とする製品がやはり安全で操作も簡単だと思い、カセットガス用SOTOとsnow peakの製品に替えた。カセットガスはコンビニで容易に手に入るし、ホームセンターなんかではかなり安い製品も入手可能だ。火力に関しては十分だし本体が驚くほど小さく折りたためてしまえる。それまで使っていたツーバーナーのトランクの様な仰々しい大きさから、手の平に乗る大きさへの変化には正直驚いた。キャンピングカーを持つ現在も実際に車内のギャレーを使用する事は限られ、湯を沸かしたり、鍋ものをする程度で、油の飛ぶ焼き物等の時には当然これらストーブの出番である。
調理器具関係のフライパン&クッカー類はテフロン等、汚れにくいコーティングが施されたものが後始末も楽で良い。100均ダイソーで購入した鋳物グリドルがまた素晴らしい。ぶ厚い鉄の蓄熱により、単純に切って焼き、塩&コショー、醤油または柚子胡椒の味付けだけでも食材をとてもジューシーに美味しく仕上げてくれる。そして値段からくるそのコンパクトさ、ラフに扱える気安さ、収納にもうってつけな大きさなので気が付くとこればかりを使っている。食器は直接火に掛け調理すら出来る取っ手付きのシェラカップは使い勝手がよい。食事以外の使い方として寒い日には焚き火の上に乗せ、常に温かい焼酎やワインを堪能する事も可能である。スプーン、フォーク、ナイフは飛行機に乗った際に失敬したものだけれど、アウトドア用品に近いスペックで作られており、収納する際その大きさが抜群に素晴らしい。ハイジャックテロ以前のステンレス製のナイフは今では手に入れる事が出来ず、そんなエピソードも懐かしい。使い捨ての割り箸使用に関しては賛否両論あるだろう。使用後、焚き火にくべる燃料を兼ねる事を考慮すれば十分グリーンなシロモノかも知れない。また、飲み水以外の水関係はsurferならポリタンに常備しているから問題はないな。
こうしてかなり身軽にCampを実践出来るようになった。その背景には息子が大きくなり自分の好きな事を選び一緒に楽しむ機会が激減した、という理由もありチト寂しい。本音を言うとみんなで焚き火を囲み、そこで調理をしながらおしゃべりをする、それこそが最も贅沢で幸せな楽しみ方なんだよな。ちなみに画像のsnow peak焚火台を囲むのはNITORIキッチン用、折りたたみ式コンロ奥ラック@590円×4である。約3万円もする純正品よりはるかに軽くコンパクト収納ってのが私流Surf Camp道具選定基準。
ただ波乗りするだけではもったいない。私は永い時間を掛けて道具を揃えてきたけどカセットコンロ等、家にあるものを活用して、またはキャンプ場のレンタルでもいいだろう、本来アウトドアマンである我々surferにとって身近な自然をもっと楽しむのはどうかな。
皆さんよい週末を
Have a nice trip!
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