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 COLUMN
surf columnSURF COLUMN 2009/4/15  
Kizuna
Meiko Shinomiya
(株)COSTA BLUE代表
雑誌編集のかたわら翻訳などいろんなお仕事楽しんでます!
湘南・鎌倉在住。波があったら七里ケ浜で入っている、はず…。
FLipper』『SURFERGiRLS』および4月下旬創刊フリーマガジン『湘南SURF JOURNAL』編集長
1回目 2009/4/15 『人生の台本』
2回目 2009/5/20 『サーフボードを持たない旅』
3回目 2009/6/3 『ボーダレスな海』
4回目 2009/6/17 『無人島に行ったら、生き残るのはサーファー?!でしょう』

『人生の台本』

編集の仕事をしていると、
いろんな方との出会いと
そこから生まれてくる言葉に心震える瞬間があります。

この波乗りの世界に入ってからは、
他の世界では感じ得ない、いろんなフィーリングを
共有させてもらってきました。

締切前には、波があってもそれを横目に見ることしかできず
なるべく携帯の波情報はチェックしないようにして

ろくに食事も睡眠もとれぬまま
髪を振り乱して、荒れ果てた不健康極まりない生活をしています。

が…、

貴重な出会いに感謝できる瞬間があるからこそ、
こうやって2日間ずっとシャワーも浴びずにパソコンに向かい、
パチパチと原稿を打つ試練にも耐えられているというわけです…(笑)。

今回ご紹介させていただく“言葉”も、
そんな中の、出会いのひとつ。

今、もうすぐ創刊になる『湘南サーフジャーナル』という
フリーマガジンのお仕事をしているのですが、

その中で、雑誌の代表である宇賀治史朗さんに
インタビューをさせていただいたときに、
印象深い言葉に出会いました。

(もちろん、その代表の方との出会い自体も私にとっては衝撃的だったのですが…)

「人は生まれたときから台本を自分で書いている」

自分が日々いろんな場所で人や物事に出会って経験している中で
感じたり、思ったりしていることは、
自分のまわりのつくられた環境がそうさせているのではなくて、
すべてのシチュエーションは全部自分がつくっているものだと。
そのインタビューをさせていただいた方は、
そうおっしゃっていました。

そして、こう付け加えられました。

「それは、人間のエゴであるとも言える。でも、結局は努力して自分でつくっていくしかない。」

その通りで、深い言葉だと感じ入ってしまいました。

自分がどこでどう生きていくかという選択肢は
自分自身にしかないのですよね?

そして人間が、いやこの地球上の生きとし生けるものの行いは、
すべてエゴの上に成り立っている行為。

私たちの愛する波乗りという行為ですら、
言ってみれば究極のエゴなわけですから…。

どんな人やどんな波と出会うのか、それもきっと、
自分で自分の人生に書き込んでいるプロットのひとつなのでしょうね。

この世界は自分の一生をかけても渡りきれないくらいに広いし、海は限りなく続いている。

乗ってみたい波は、世界中にいっぱい溢れている。

そんな中、縁と運と強い想いが結ばれたときに、
ひとつずつ夢が叶えられていく。

私はサーフトリップに出かけるときには
いつも、そう信じています。

素晴らしい波との出会いも
かけがえのない人との出会いも、
すべて一期一会だけれども
全部、それは自分自身が決められる人生の台本。

…なんて、しみじみと感じながら友人に話しをしていたら

「俺の台本はペラッ・ペラ~だよ。
なぜかって? だって、俺の人生…、
ほとんどはアドリブだからね~」

なんて言われてしまいました。
人生アドリブかいっ! おいっ!
笑わせてくれました。ありがとう。
でも、言われてみれば、アタシも結局そうなのかも…(笑)。

じっくり台本書いてみるのもいいかもしれません。

さて、これから私はどんな台本を書こうかしらん…。



surf columnMeiko Shinomiya
1回目 2009/4/15 『人生の台本』
2回目 2009/5/20 『サーフボードを持たない旅』
3回目 2009/6/3 『ボーダレスな海』
4回目 2009/6/17 『無人島に行ったら、生き残るのはサーファー?!でしょう』
 
 
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