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 COLUMN
surf columnSURF COLUMN 2009/7/1  
三浦安間(49film)
写真家、1978年生まれ。鎌倉をこよなく愛す地域密着型カメラマン。
サーファーのポートレイトを始めファッション、広告、エディトリアル、CDジャケットなど様々な分野で活動中。
鎌倉ふらふらしているので見かけたら声かけてください!お願いします!>
1回目 2009/7/1 『ほーむ』
2回目 2009/7/15 『なみ』
3回目 2009/8/5 『しゃしん』
4回目 2009/8/19 『これから』

『ほーむ』

初めまして三浦安間です。
ここから4回お願いします!

今回は、自分にとって最高の場所について書きます。

去年、一昨年と、『海から見たニッポン』という番組の企画で、
俳優の坂口憲二君と写真家の横山泰介さんと日本全国を波乗りしながら旅をしてきました。



よく世界は広いって良く言うけど日本の広い事・・・

色々な人との出会い、色々な波との出会い、
場所が変われば文化や食べるものも全然違うし、
正直言葉が通じる事が不思議なくらい。
若干通じない場所もあったけど・・・

そんな旅の影響もあって、よく会う人にどこが良かった?って聞かれるけど、いつも答えに詰まる・・・
行った場所は、どこもそれぞれの良さがあって最高だったし、
波は行ったときの状態が最高とは限らないし、
短い期間で答えるのは失礼だし・・・
食べ物なら、ここの何が良かったです!って言えるのだけど、
サーファーの旅は人、波、食べ物がそろわないと。
本当に難しいです・・・

でも反則ありなら、迷わず鎌倉!

文化、雰囲気、人、すべてひっくるめて、最高の場所。

でもサーファーとして見れば、鎌倉はコンスタントに波がないし、人も飽和気味、
サーファーにとってはつらい場所かもしれないけど、
普段波がないからこそ、
波が上がったときにする波乗りは格別だし、
小さくてもぐちゃぐちゃでもやるから、
世界中どこへ行っても、どんな波でやっても満足できる。

常にポジティブ。

だってないよりいいじゃん!の精神。

小波万歳!オンショア大好き!

波セレブって誰かが言っていたけど、もしそんな言葉があるとしたら
鎌倉のサーファーは一番縁遠いところにいるような気がする。

でも悪い事ばかりじゃなくて波が無いからこそ、
無いときをどのように過ごすかにみんなそれぞれのスタイルが出ておもしろいし、
遊び方もうまくて、釣りや素潜りみたいな海の遊びから、
スケート、自転車、音楽、アート、他にもいろんな遊びであふれている。
若い人だけじゃなくて上の人までみんながそんな感じだから、
きっと昔から脈々と受け継がれてきたに違いない・・・

そう考えると鎌倉のサーフィン文化は、波の無さによって創られてきたんじゃないかなって思う。
だって波があったらみんな海にいるから(笑)
もしかしたら何も生まれてこなかったかも・・・
それに加えてなかなか上がらないけど世界的に有名なポイントも数多くあるし、
サーファーとしてみても十分魅力的な場所。

でも小さくても、風でぐちゃぐちゃでも自分の家の前で海に入る。
そんな時間が一番リラックスできて幸せ。

特に旅に行くと実感するんだけど、
帰ったときに見る134のオレンジ色の灯り、
電車で大船過ぎたあたりから変わる空気の感じ、
海にいけばいつも変わらない顔ぶれが、いつもと同じラインでサーフィンしている。
いい波が入ってきたらみんなが声をかけてくれて、決めたらほめられ、こけたらいじめられる。
みんな笑顔で・・・

そんな最高のほーむがあって本当に良かったな。と。


surf column三浦安間(49film)
1回目 2009/7/1 『ほーむ』
2回目 2009/7/15 『なみ』
3回目 2009/8/5 『しゃしん』
4回目 2009/8/19 『これから』
 
 
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