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skate columnSNOW COLUMN 2014/9/17

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Photo by Tsutomu Endo
丸山 隼人(bubbles)
1971年新潟生まれ、91年からプロとして活動。
3D地形のスロープデザインを多数手がけ「THE WALL」「GENTEM BOWL SESSION」
などのBOWLイベントを通じて、日本のライディングカルチャーを伝えている。
現在は白馬「HAPPO BANKS」の監修に従事。
夏場は長野県野尻湖、日本海を中心にSUPのツアー、
スクール「LAKE SUP NOJIRIKO」http://slopeplanning.com/sup を開催。
スポンサー:GENTEMSTICK, patagonia, Sal Protection, DOVE WETSUITS,
HESTRA, ZEN NUTRITION, SNOW SHAPAR
1回目 2014/8/27 『自己紹介』
2回目 2014/9/2 『オフ』
3回目 2014/9/17 『とあるBANKSの日』
4回目 2014/10/1 『その先』


『とあるBANKSの日』

リフトというのは暇にならない何とも楽しい乗り物だ。
これまでに乗った回数、それ以上の数のライディングイメージを頭の中に繰り広げて来ている。
いつものクワッドから見えるコースと斜面。
林間の廊下と廊下を縦に繋ぐ狭いラインや、
落ち込みのドロップ後のランディングも確認出来るのだがなかなか来れない。上に行くと忘れるからだ。

コーヒーを啜りながら、今日のベストランまでイメージしたところで降り場に着く。
降り場のスロープ、ワクシングが効いて滑れば気分がアガり身体が軽くなる。
下りた先はやや上りになるが、良く滑るからそのまま見晴らせるところまでプッシュで進む。

コースは、、、見えた。バッチリ仕上がってる。
滑り出しから続くシャープなコーデュロイを見て最初のカービングから気持ちいいだろうと想像する。
既に数人が滑り出している。
最初の数ターンでリズムを取りながらファーストバンクに入って行く。
バンクのGが一番深い位置でも暴れず、スムーズにずらしながら回し込んで行く。
やはり仕上がりが良さそうだ。
少し遅れてやや硬い乾いた音が届く。朝は冷えていた様だ。

荷物を脇に置きベンチに座って準備する。
ブーツのリーシュ、ゴーグルのフィットなど、滑り出すまでのチェックを済ます。
GoProはとりあえずまだバックパックから出さない。
バインディングのバックルは少し緩く、面合わせで柔らかく滑るイメージをしてみる。
整備を終えリフトで上がって来るディガーに一瞥しながら滑り出す。
2ターン辺りの踏み心地を確認、やはりやや締まったバーンなのバインディングのバックルを一刻み絞め込む。
スピードは増して行くが、チェックは入れたく無いので切れ上がりの深いターンで横に振り、調整する。

一発目、グーフィーバンク。
最初のイメージはさらっと吹っ飛び、トゥーサイド踏みっぱなしで低く張り付く。
どんどん踏んで加速していくパターンだ。でも気持ちいいからそのまま行く。
しかし2つ目はそこでいきなりMAXを迎えない様に小波の設定。
面のサイズに合わせて短く強めのインパクトで当てながらトリミング。リズムを作る。
視界を広げ、先の先を見る。乗り越えてラインを変えてもいい。

メインラインへ向かい、バックサイドでパンピングしてサイズアップしてきたレギュラーバンクに当て込む。
ヒールを踏み込み過ぎず、リップの雪をまんべんなく削ぎ取る様に柔らかく擦る感じで行く。
ここで力んでリップに段が付くと、そこから育って一日中気の抜けないポイントになってしまう。
コンディション次第では雪着きが悪く2,3日直らない時もある。リップは大事にしたい。

トランジッションを踏み込んでついたトップスピードでフルボトムターン、
からのもう一回レギュラーにヒット。
キレイに整備されたバンクは余す事無く端から端まで全流ししたくなる。
やる事は大体決まっている。
スノーボードらしいスライド全開のレイバックでもいいけど、
ノーズぶっ差しのフロントのロックンロールスライドかスミスもいい。
で、ブラントスライドにする。テールの掛け方と重心の残し方がややシビアだ。
上手く残せたらちょっと長めに擦らせ、テールを弾いてそのままフェイキーアウト。
トゥーエッジで着地から踏めたら気持ちいい。
次をスイッチレイバックで当て、回してレギュラーに戻す。
横に長めのレギュラーバンクに入りアップスーンから小気味良くターンを伸ばし、
バンクのエンドはややクイックに巻いているのでGで張り付く感じを楽しむ。

最後のグーフィーバンクは飛んでみる。
ややスピードが乗っている。飛びすぎるとフラットだから手前から飛んでランディングに合わせよう。
バンクの手前辺りは壁が比較的立ってるので上に抜け易い。
それでも裏は林だから奥に行かない様、重心を内側に残してしっかり弾く。
バックサイドエアはやはりスノーボードを始めて以来完成しないトゥイーク。
ヒールサイド、前足の少し前をグラブして引きつけつつ、
外への慣性を上手く捉えてテールを捻り出す。
胸は可能な限り下に向け頭はテールより下に下げたい。
捻りと反りが絶妙に混じった感じがいい。身体の感覚的にも。
ストレートだとこの感覚を得られないからやっぱりバックサイドで飛びたいんだよな。
で、じいさんになっても超小さくでいいからトゥイークで飛んでいれたらと思う。

一本滑り終え、そしてまたリフトの上で次のラインを考える。
時折、手前のバンクから視線を移して北アルプスを望む。景色を楽しみイメージが膨らむロケーション。
HAPPO BANKS、2015シーズンアップデート予定。


HAPPO BANKS http://happobanks.com/

snow column丸山 隼人(bubbles)
1回目 2014/8/27 『自己紹介』
2回目 2014/9/2 『オフ』
3回目 2014/9/17 『とあるBANKSの日』
4回目 2014/10/1 『その先』
 
 
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