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COLUMN |
SNOW COLUMN 2012/11/7 |
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渡邉雄太
カナダ、ウィスラーを拠点に活動中のプロスノーボーダー。
バックカントリーを主なフィールドとして、
HEARTFILMSのフィルミングを中心に活動中。
世界中にある手付かずの山で滑る事を目的とした、果てしない探検を繰り返している。
スポンサー:JONESS SNOWBOARDS, NORRONA, HESTRA, POC, ROJK,
DEELUXE,UNION, LADE, SPINY, DMK, SPINY, HEART FILMS
http://vimeo.com/44923210 |
1回目 |
2012/9/19 |
『アニマルスノーボーディング』 |
2回目 |
2012/10/3 |
『ヒューマン on the スノーボード』 |
3回目 |
2012/10/17 |
『Lost in fantasy』 |
4回目 |
2012/11/7 |
『十人十色』 |
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『十人十色』
雪山に通い続ける人であれば、誰もが一度は経験するはずであろう感覚。
窮屈な日常から離れて胸いっぱいに深呼吸したくなるような開放的な感覚や、
自然の中で仲間と一緒に自由な時間を共有することで味わえる至福の時間。
自身の感覚を奮い立たせ挑戦する時の闘争心など。
スノーボードを通して、人々が雪山を楽しむ根本的な理由っていうのは人それぞれだけど、必ずある。
スノーボードという遊びは、1970年代、雪山に興味を持ったサーファー達が
サーフィンと同じように一枚の板切れで雪の上を滑ることができるのではないか?
という好奇心からスタートした。
その後スケーターたちがスノーサーフィンにスタイルを取込むことで、
よりカッコよさを求める遊びとして、スノーボードを発展させた。
今ではスノーボーダーというスタイルを画一したファッションが産まれ、
オリンピックの公式種目として認可されるスポーツとして認知され、
同時にレジャースポーツとして産業化された。
常に進化する道具や練習施設の影響もあって、
スノーボードは年々凄まじいスピードで技術的進化を遂げていく。
体力的に有利な若い世代のライダーの活躍が目立つようになると、
往年のベテランライダー達は、
自分達が培ってきた経験と、常に心に秘めている社会への反骨心を武器に
メインストリームから逸脱した独自のクリエイティブを産み出していく。
スノーボードの起源でもあるスノーサーフィンをカテゴリー化し発展させることで、
スノーボード引退世代の心に燻っていた、まだまだ遊び続けたい気持ちを再燃させた。
技術的な進歩よりもメンタル的な強さを求め、
ストリートに繰り出すハードコアなスケートスタイルで
スノーボードという遊びの根本にある魂を知らしめた。
そして、スノーボードを通して
無限に広がる山の自然に出会い、魅了され、先人達が育ててきたアルピニズムに
一本の板切れを持ち込み挑戦するものが、ここ数年、急増している。
スノーボードが持つ可能性は計り知れない。
きっとこれからも進化し続ける技術。
何も変わらないことで深みと説得力を増していく遊びとしての根本的な楽しさ。
絶対的な存在である山への挑戦によって産まれる人間ドラマ。
僕は、スノーボードの進化する文化をこれからも見続けていきたい。
そして、その文化に関わる一員として、滑り続けたい。
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