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 COLUMN

skate columnSNOW COLUMN 2011/8/31

 

櫛渕 忠一
群馬県出身
川場スキー場のスタッフとして23年勤務。
パトロール、レストラン、駐車場、索道、圧雪等
スキー場の経理以外の仕事は全て経験。現川場スキー場副支配人。
川場スキー場とゴルフをこよなく愛す今年42歳を迎えた頑固オヤジで川場の核。
自分が面白いと思ったことは実現し、「川場らしさとは何ぞや」と自問自答しているうちに
毛髪率が5%になった床屋の息子。
ピステンを操る腕前は、日本でもTOPクラスと言われている。
HP http://www.kawaba.co.jp/
TW http://twitter.com/#!/kawabaski
FB http://www.facebook.com/kawabaski
1回目 2011/8/17 『時代の変化を捉えるということ・・・』
2回目 2011/8/31 『スキー場の強みを知る・・・』
3回目 2011/9/5 『人と人をつなげてサービスの充実を図る・・・』
4回目 2011/9/21 『理想はわくわくするようなスノーリゾートに・・・』

『スキー場の強みを知る・・・』

前回は、時代の流れに乗らずに失敗したことや乗って成功したことを話しましたが、
では、今回は何を軸に大きな流れを捉えればよいのかということを自分の経験から話してみたいと思います。


圧雪車
圧雪作業をしながら、お客さんの滑る場所を見て策を考えます


結論から言えば、どんな仕事でも同じだと思いますが「軸をブラさない」ことだと思います。
軸をブラさないと言うことは簡単なのですが、
さらに軸ってなんなんだということを考え抜くことが大切であり、一番困難でもあることだと感じます。
川場のように何度も親会社が変わると、当然その都度、要求されることも変わります。
その時に実際働くスタッフが、要求に応えるための「軸」を明確にしておかないと絶対にうまくいくことはありません。
しかし、毎日スキー場にいるからこそ、わかったつもりになってしまい、
時代が変化するたび周囲の声に引っ張られ、失敗することが多いのだと考えます。

皆さんがどうお考えになるかは別にして、
スキー場が自分らしさや特長を語るときに欠かせないのは、
「お客様はスキー場に何を求めて来場するのか?」に尽きると考えます。
コラムを読んで頂いている皆様には陳腐に思えるかもしれませんが、
スキー場運営に関わる方々に不足しており、
自分自身もっと大切にしなければいけなかったことはコレしかないと思っています。
当然お客様は「滑り」に来場されているのです。
高いスノーギアを揃えて、高速に乗り、ガソリン代をかけ遠路はるばるスキー場に来てくださるのは、
全て「滑りを楽しむ」こと以外にありません。

ですから、川場のように規模が小さいスキー場ほどコレを意識しないといけないのです。
スキー場に来場され、食事も買い物もあるとは思いますが、
それらよりも滑って楽しくなかったらお客様は二度とそのスキー場には来ないという意識を強く持つことです。
もっと怖いのは、現在はSNSやWEB、携帯電話を通してすぐに伝わってしまうことです。
これをされてしまうとスキー場は本当に立ち直れないくらいの打撃を受けます。
ですから、川場であればどうすれば来場された方が、
滑りを楽しんでいただけるのかをまずは、考え抜かなければいけないのです。

川場サーフライドパークイラスト
津島直紀パークプロデューサーのレイアウトを理解し、具現化する


以前川場は、スノーパーク自体をなくしたこともありました。
それはコースが狭く、パークに適した場所が無かったからです。
しかしよくよく考えると、それは川場でしかできないパークを作る武器でもありました。
よく「ピンチはチャンス」と言いますが、
川場は現在狭いコース上に「サーフライドパーク」という今や川場の代名詞ともなるパークが常設されています。
自分達だけで考えていると、中々この発想は出てこないのです。
しかし本気でスキー場の特性を知り、生かそうと思ったときに自分自身納得できたし、
スノースタイルパークやサーフライドパークを受け入れることができました。
当然、社員全員で納得するまで考えた「首都圏から2時間でパウダー」というキャッチフレーズも
自信を持って言えるようになるのです。


櫛渕さんの顔写真
仕事の軸を作ることの本当の意味は、結果が出たときに理解できました


ですから、「自分のスキー場の特長はなんだ?」という考えは、未だに毎日頭から離れることはありません。
それが今の時代にどのように適合させられるのかということも常に考えます。

「川場ってどんなスキー場ですか?」とお客様に質問されたら、
川場スタッフは、皆同じように答えられると思います。
川場には何でもありますと言ってもそれは特長にはならないし、
「これだけは絶対負けません」といった方がお客様は理解してくれます。
しかもシンプルであるほど良いと思います。



社内、社外関係なく、広く意見を求めます。また人と人を繋げることも仕事だと考えます




snow column櫛渕 忠一
1回目 2011/8/17 『時代の変化を捉えるということ・・・』
2回目 2011/8/31 『スキー場の強みを知る・・・』
3回目 2012/9/5 『人と人をつなげてサービスの充実を図る・・・』
4回目 2011/9/21 『理想はわくわくするようなスノーリゾートに・・・』
 

 
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