COLUMN
SNOW COLUMN 2011/8/17
櫛渕 忠一
群馬県出身
川場スキー場のスタッフとして23年勤務。
パトロール、レストラン、駐車場、索道、圧雪等
スキー場の経理以外の仕事は全て経験。現川場スキー場副支配人。
川場スキー場とゴルフをこよなく愛す今年42歳を迎えた頑固オヤジで川場の核。
自分が面白いと思ったことは実現し、「川場らしさとは何ぞや」と自問自答しているうちに
毛髪率が5%になった床屋の息子。
ピステンを操る腕前は、日本でもTOPクラスと言われている。
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1回目
2011/8/17
『時代の変化を捉えるということ・・・』
2回目
2011/8/31
『スキー場の強みを知る・・・』
3回目
2011/9/5
『人と人をつなげてサービスの充実を図る・・・』
4回目
2011/9/21
『理想はわくわくするようなスノーリゾートに・・・』
『時代の変化を捉えるということ・・・』
お客さんには、常に最高の思い出を作ってほしい、それが全てです
これまで、プロスノーボーダーの田中“Ichigo”総一郎プロ、
パークプロデューサーの津島直紀プロという川場でも縁のある2人、
スノーボードの「滑る楽しさ」を伝えるプロの視点でコラムを展開されましたが、
今回からスキー場という「滑る場」を提供する私の視点でコラムを書かせていただきます。
但し私は生まれも育ちも群馬県の川場村であり、
川場スキー場を運営するという視点に偏るかもしれませんが、
そこはご容赦いただければと思います。
1回目は、皆さんに川場スキー場の過去の栄光と挫折をまずは導入ということで知っていただければと思います。
川場スキー場というのは、1989年にオープンした比較的新しいスキー場であるにも関らず
本当に激動の歴史を持つスキー場なのです。
できた当初の会社は武尊レクリエーション(株)、
この時代私はゲレンデ整備をメインに修行の時代でしたが、
朝5時には満車になるというバブルの恩恵をまともにいただいたスキー場でした。
その頃は、24時間スキー場に常駐し、冬季は、スキー場内部のことだけで精一杯でした。
現場作業に仕事のほぼ全てをかけてきたが、副支配人となると分析することも増えます
次に2000年、武尊レクリエーション(株)が民事再生を申し立て破綻。
同年7月、川場リゾート株式会社と社名を変え、斑尾高原開発をスポンサーに再生が進められることになった。
私はそのとき、様々な部署を経験し、ゲレンデ・リフトをメインに仕事をしておりました。
さらに2005年、斑尾高原開発が民事再生を申し立て破綻。
同年9月、川場リゾートはオリックス系投資ファンドOPEパートナーズが
スキー場再生事業を目的として設立した
OPEスノーアライアンス株式会社(現ジェイ・マウンテンズ・グループ株式会)に買収された。
これは自分の中でもスキー場というものが、
待っていればお客さんがくるという装置産業から、
お客さんに来ていただくためにはどのように御もてなしをしなければいけないか、
サービス産業でなくてはならないという、考え方を変えるきっかけとなる年でした。
スキー場を良くする鍵は、お客さんの「後姿」をよく観ることなのです
そして2010年現在、会社はさらに日本スキー場開発に代わり、
川場スキー場はこの不景気にも関わらず、
独自のブレない姿勢を貫くことで、調子の良いスキー場の一つとして、なんとかやっています。
そこには、時代の変化をよく見極めてその流れに乗らなければ、
世の中の景気の善し悪しに関わらず、
自分達の仕事がなくなってしまうかもしれない危機も迎えるし、
逆に他はどうであれ、ファンが集まってくれるスキー場であり続けられる、ということを学んできました。
多くのスキー場があまり調子良くないと耳にすることが多い昨今ではありますが、
スキー場に限らず己の事を良く知り、時代の変化に違わずスキー場を運営し、
スタッフが意欲を持ち、できることを普通にやることが
この変化の早い時代を乗り切るコツであると身を持って体験してきた20数年でした。
まだまだ厳しい世の中なので、やらなければいけないことは沢山ありますが、
私たちは限界を作らずお客様に正解を求める姿勢でできることを余すことなくやり続けていこうと考えています。
それには、足元だけでなく、世の中の動きに乗り遅れず動くことが大切であります。
導入部なので、堅い話になってしまいましたが、
簡単に言えばスキー場は
「お客様が楽しんでいる姿を常に思い浮かべていれば」
川場のようにここまで苦労しなくても楽しい遊び場であり続けることができたのではないか、
ということを言いたかったのです。
それは、今問題を抱えている他のスキー場にも言えることではないかと思います。
できればみんな(スキー場という仲間)で冬のスノーリゾート産業を盛り上げていきたいと考えています。
夕方からの圧雪作業は絶対手を抜きません
それは全社員同じ意識を持って取り組んでいます
次回は、己を知るということについて話をしてみたいと思います。
それは=(イコール)お客さまの視点にたつということなので、
川場がどうやってそこに行き着いたのかを話してみたいと思います。
川場の歴史を少し知っていただけましたか?
また来ていただいた時に少し違った角度で川場を楽しんでいただけるきっかけになれば幸いです。
櫛渕 忠一
1回目
2011/8/17
『時代の変化を捉えるということ・・・』
2回目
2011/8/31
『スキー場の強みを知る・・・』
3回目
2012/9/5
『人と人をつなげてサービスの充実を図る・・・』
4回目
2011/9/21
『理想はわくわくするようなスノーリゾートに・・・』
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