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skate columnSKATE COLUMN 2013/11/6  
haroshi
アーティスト。使用済みスケートボードを使用し、新たな命を吹き込む。
2012年, HUF x DLX x HAROSHI の個展をLAのダウンタウンで開催。
HUFからはHAROSHIシリーズ、glassy sun hater からシグネチャーモデル、
DLXのREALskateboardとKROOKEDからデッキをリリース
2013年秋にUNIFUL X HAROSHIのデッキをリリース。
Berricsで開催されるBATBのトロフィーを2年連続で製作する。
http://www.haroshi.com/
1回目 2013/10/16 『はじめまして』
2回目 2013/11/6 『BATB6のトロフィーのこと』
3回目 2013/11/20 『サインのはなし』
4回目 2013/12/4 『アメリカと日本』

『BATB6のトロフィーのこと』

どうもHAROSHIです。
前回書いた後に次回は1ヶ月先なので余裕を感じていたらあっという間に月末です。
ただ納期がないと本当に書かないんですよね......
この1ヶ月の間に日本のスケーターの人たちはどんな事がききたいのかなあ?なんて考えてました。
前回はとりとめもなく書いちゃったしね.......。
なので今回は今年行ってきたberricsで行われたBATBのファイナルと
トロフィーにまつわる話なんかしようと思います。

まず最初に、今年のberricsで行われたBATB 6(berricsでやってるskategameのこと)のトロフィーは
僕が担当させてもらいました。
実は去年のBATB 5も僕が担当しました。
まずこれがどういう経緯で決まっていったかを話すと、
4年前にNIKEの本社に行った話からしなくちゃ行けなくって、
ものすご~くながくなるのでそこのところははしょります!
今年はNYの所属しているギャラリーでの個展が1月頭で、
下旬からフランスの美術館でグループショーだったから、
かなりドタバタしていて、正直berricsの事を忘れていました。
そんなときにberricsサイドから連絡があって
『今年もよろしく!』との事なので、お~今年もやらせてくれるんだな~と思いました。
berricsのトロフィーは実は何となく作ればいいわけではなくて、
BATB6なら6って言う数字をハンドサインで表現をする.....というルールを僕が作っていまして、
前回の5のときにもとても苦労したのです。
それともう一つ、ついて回るのがメイキングの撮影!
ちなみにこれが5のメイキング!
なつかし~こっからアクセスしてみて下さい!
http://theberrics.com/process/haroshi.html

(2012年、まだ仕上げ前。この真ん中の部分がVで5になっているという訳です!
Eric Kostonが映像の中でやってるハンドサインをモチーフにしたんです)
映像は本当に大変で、
だって僕はずっと朝から夜中まで作り続けている訳でどんどん作業が進んでしまう中で、
いい感じなところをピックしてフィルマーの徳島出身やまちゃんとアキノリの兄弟
(thag for lifeのみなさん!いつもありがとうございます! )に撮ってもらわなくてはいけないのです。
それだって彼らとタイミングを合わせて10回くらい撮ったでしょうか?
彼らも前日が徹夜だったりしてもうみんな疲れきった感じでいつも撮影してます。

(いつもありがとう!)
最近トロフィーで凝っているのは土台にコンクリートを使う事で、
それはスケートボードにとってコンクリートの上が一番輝ける場所なのではないか?
という僕の考えからそうしてます。
しかも6のトロフィーは以前のberricsを壊して(実際にみんなで壊してる映像があったんです)、
新しいberricsでの初めての大会なので、
破壊したコンクリートと、それを壊してドーン!デストロイからの~クリエイト!をイメージしているので
コンクリートから6が飛び出してきた感じで制作しました。

(苦労したズドーン!表現.....)
結局いろいろサンプルを作ったのですが、6はFU○Kサインの側面で表現しました。
それはKostonがJohanとskateゲームで最初にロシアンじゃんけんしたときに、
fu○kサインを出したところから引っ張りました。
そんでこれが6のメイキング~!
http://theberrics.com/process/haroshi-batb-6.html
そんなこんなで3ヶ月くらい使ってトロフィーを制作します。
その間に僕は腰痛を悪化させて2週間くらい寝込み、
それでもNIKE の仕事でこれまたトロフィーを作り、
メキシコに行ってプロモーションにこき使われて、
帰ってきておなかを壊して寝込むというのも乗り越えているのです!
もうヘトヘト!だいたい納期はそんなこんなでいつもギリギリ!
なので送っても間に合わなくなっちゃう事があるのです。
はい!なので急遽持って行くことになりました!
速攻でチケットをとってハンドキャリーで急遽LAへ!

箱もちゃんと作ります!テンション上がるしね!
(こんな事やってるから時間ないんだよね.......)
LAのberricsは以前も行った事があるんですけど、
以前よりも本当に大きなスペースに移動しててびっくりです。
いつもお世話になってるHUFのダウンタウンのウェアハウスに寄ってみんなとberricsに行って、
外のベンチでのんびりしてるとたくさんの友人や会いたかったひと達がいてすごくうれしかったです。


久しぶりのDLXのミッキーさんにも遭遇!
柵の向こうで並んで入場を待っているスケーター達に『おまえら乗り越えてこいよ!』とか言ってました(笑)

(これから始まるところ!熱気ムンムンです!)
会場を歩いてると多くのスケーターから『おまえは誰が優勝すると思う?』なんて聞かれたので、
Shane O'neillがヤバいよね!なんて言ってました(P-RODに負けちゃったけどね)。
決勝はP-RODとPJ RADで、ちょうどそのファイナルの時に隣に座ってた人が
どうやらPJ RADのマイメンらしくて(P-RODとも友達らしいけど)
となりでずっと『今PJがメイクした技はP-RODがメイクした時を見た事がねえ!もらった!』とか言って
ぼくに説明してくれるんだけど、そのたびにP-RODがメイクして
『まじかー!あいつ本番に強ええ~!』とか言っててかなり盛り上がりました。
まあ結果はチェックしているみんなも知ってると思うんだけど、
結局PJが5のときに続き二回連続で優勝したんだよね!

(photo by yoon sul、彼の写真は現場の臨場感があってとても好きです。おめでとうPJ !)
これがfinalだから仮に~見てない人がいたら見てみて!(見てると思うけど)
http://theberrics.com/battle-at-the-berrics-6/championship-battle.html
大会が始まる前に3人のファイナリスト達が中央の試合するスペースで、
みんなの注目を集めながら練習してるんだけど、PJだけいなかったんだよね。
あれPJだけいないな~なんて思ってふらふらしてると
会場の隅っこの誰も見てないようなところで黙々と一人で練習してたんだよね。
彼が優勝したときに、
ああ、こういう風に見えないところでコツコツやってるやつって地味だけど強いよな~って思いました。
僕としては最後にPJにトロフィーを渡して
みんなでバンザーイでハッピーエンド.......って感じだったんだけど、
トロフィーを箱から出そうとしたら時計が引っかかっちゃって
急遽時計を外して、手袋して(日本人だな~ってみんなに言われました(笑))取り出してPJに渡したんだけど、
その時地面においたG-shock......
その後見たらなくなってたんだよね~(泣)
さすがLAのキッズ!サバイブしてるよね!
まあそんなこんなでberricsは終わったんだけど、
僕の中でのクライマックスは試合前にMIKE MOと話したときに
『みんなお前の作ったトロフィーが欲しくてがんばってんだよ!』って言われたときでした。
なんていうか.....本当にアーティスト冥利に尽きるというか、
こういうスケートの現場に居続けるってことの大事さを感じた瞬間でした。
MIKE MOは足怪我しててすごい悔しそうだったけど、
なによりも僕がびっくりしたのは歳近いかもな~なんて思ってた彼は、
ぼくの12歳も年下という事でした......(若いのね!あたりまえか!見えないよ!)

と......だいたいこんな風にBATBに関わってきました。
だらだらと書いちゃったけど本当はもう書ききれないほどのドラマやいろんな事があったんだよね。
次回もなんか書きます!どうぞよろしくです。


skate columnharoshi
1回目 2013/10/16 『はじめまして』
2回目 2013/11/6 『BATB6のトロフィーのこと』
3回目 2013/11/20 『サインのはなし』
4回目 2013/12/4 『アメリカと日本』
 
 
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