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snow columnSNOW COLUMN 2015/10/21

 

柳田由人
茅ヶ崎市在住  趣味:渓流釣り、バドミントン、波乗り、等々...
作新学院って高校を卒業した後は、日本写真専門学校で写真の勉強をして卒業してから、高校の頃から滑っていたスノーボードに再度目覚めてプロスノーボーダーを目指しておりました。ライダー時代はSIMSよりサポートして頂きながらハーフパイプをしていました。その後SIMSの担当者からライダーの写真を撮ってみないか?って言われた事がきっかけでスノーボードカメラマンとしての道を歩き始める。その頃のライダー担当塩谷シンゴさんからは「おまえ活躍してるなライダーぢゃなくて...カメラで」って言われたりもしてました...(笑)
1回目 2015/10/21 『ATSUSHI 33!!!』
2回目 2015/11/4 『経験から得た単語...』
3回目 2015/11/18 『携帯電話の無い時代...』
4回目 2015/12/2 『いろいろな出逢い...』

『ATSUSHI 33!!!』

初めましてスチールカメラマンの柳田由人です。
自分の父親がカメラマンだったこともあってか、なぜか同じ仕事をするようになり今に至ります...(笑)
そして、二十代前半の頃はSIMSのライダーをさせて頂いておりました。
その頃から一緒に滑ったり教えてもらったりしていて、未だ活躍しているライダーもいます...
北海道の松井克師カッチ...ハーフパイプをかなり教えて頂いた面白いライダーです...(笑)
ボクの話はこれくらいにして、初めてのコラムは何を書こうかな~って悩んでおりましたが、
やっぱりボクのスノーボードカメラマン人生の中で
こんなに長く撮り続けさせてもらってるライダーは彼が一番だと思っています...
プロスノーボーダー石川敦士です。
敦士は普段の生活では、自分では認めていないけど、かなりな天然君です...(笑)
そんな敦士との想い出話はいくらでもありますが、
今回は題名の通り"ATSUSHI 33"のお話をさせて頂きたいと思います。


それは、2010年くらいの春でした。
アメリカはカリフォルニア州のジューンマウンテンってスキー場で、
シーズンの営業を終了しているのでそこにでっかい33mもあるジャンプを作っての特設撮影でした。
しかし、33mも飛ぶにはちょっとした風で大きな影響を受けるので、かなり慎重に進められていたけど、
天候不良などもあってなかなか予定通りに撮影が出来ていなかったんです。
その時ボクは、雑誌社の撮影もあり、延び延びになっていた
10feet JUMP(10feetをメートルに換算すると33メートルです!!)の特設撮影と
雑誌社との撮影が重なってしまったんです...。
雑誌社の撮影は皆さんもご存知のマンモスマウンテンでした。
なんとかかんとか雑誌社の担当者Kくんの協力もあり、午後二時くらいには撮影が終わったんです。
それからレンタカーをぶっ飛ばしてお隣のジューンマウンテンまでクルマを走らせました。
お隣と言っても二時間弱くらいあった気がします。
そして、やっと辿り着いたジューンマウンテンで敦士に電話をすると、
朝からの強風でウェイティングだったらしく、
ある意味ラッキーって思いながら、敦士の友達がスノーモービルで迎えに来てくれて、
33mジャンプがある所まで連れて行ってくれました。
ボク的には、ここまで来れた事にめっちゃテンション上がっちゃってYEAH~って感じで行ったのに、
朝から目の前にあるめっちゃくちゃバカでっかい33メートルもあるジャンプの目の前でしかも強風の中、
半日以上待たされたライダー達...(スコッティラゴやアンティアウティ他)のテンションはスーパーLOW...(汗)
それにしてもライダーのメンツは素晴らしいし、
フィルマーやスチールのカメラマンや関係者が結構いました。
ここにいる日本人はボクと敦士の二人だけ...。
そしたら、敦士がボクに...
「スピードチェックしてみようかな...」って言ってスノーボービルに乗って上がって行きました。
他の外人ライダー達は誰一人登ろうとはしていない中、敦士一人で上がって行っちゃったんです。
大丈夫かな~この風...って思って心配していると、
敦士が点でしか見えないくらい、めっちゃ遠い上の方からチョッカリで滑って来るではありませんか!!
え~~~???マヂ~~~???ってくらいなスピードでチョッカッてる敦士にビックリしていると、
スピードチェックなのでジャンプの手前でギリギリ止まりました...
ボク的にはあそこでピッタリ止まる事が既にスゲーな~って感じでした...(笑)
そして、その後敦士がボクに発した言葉は...
「yoshitoくんあれくらいのスピードなら届くよね~?」って...。
オレがわかる訳ねーだろー!!!って思わず言っちゃいましたが、
そんな大事な事安易に答えられないですよね...(笑)
そんなスピードチェックを数回していた敦士がボクに...
「yoshito君次飛んでみるね!!」って言い残してモービルで上がって行きました。
まず一回目は、ストレートで少し飛びすぎる感じで
33mのジャンプを超えて行った敦士に関係者全員
「YEAH~アチュシー!!!」
ヤッバイ飛んでました。
鳥か??ってくらいぶっ飛んでました。
そこからは、日本男児石川敦士も完全にスイッチ入って
OPEN360やブラインド720などなど飛びまくりの回しまくりな素晴らしい感じでした!!!
そうこうしているうちに、ちょうど良く夕焼けになり
最高な夕陽セッションが出来たのは次の写真を見て頂ければわかって頂けると思います。

この時この場所にいた人間は日本人石川敦士を200%リスペクトしていました...
もちろんボクも石川敦士はただの天然ぢゃないな~って!!!(笑)
これからも敦士とのいろいろな写真を撮り続けて行きたいですね~。

このコラムを書かせて頂ける事に感謝致します。
そして、また素晴らしいライダー達のライディング写真を皆さんにご覧頂けるように頑張ります。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
柳田由人

snow column柳田由人
1回目 2015/10/21 『ATSUSHI 33!!!』
2回目 2015/11/4 『経験から得た単語...』
3回目 2015/11/18 『携帯電話の無い時代...』
4回目 2015/12/2 『いろいろな出逢い...』
 

 
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