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COLUMN |
SNOW COLUMN 2008/11/19 |
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『もう一つのスタートっ』
2月26日から始まる日本オープン。
久しぶりに会う友達や関係者がいっぱいいた。
大会の会場に入ると、一気に緊張感が高鳴った。
悪天候で延期になった公開練習。
大会当日まで公開練習がずれこんだ。
2本のテストジャンプ。
スタート地点からは、ジャンプ台の大きさがわからず
一本目はチェックだけして飛ばずに流す選手もいた。
迷った。
チェックしよう!いや。。2本目スピンするなら、1本目飛んでおきたい!!
自分の番がくるまで判断を鈍った。
なぜか気持ちが焦っていた。
最後尾から2番目に並んでいた。
とうとう私の番。
一つ目のアイテムを終えるとジャンプ台が見えた。
「 いこうっ 」
アプローチから見た大きさとR(アール)で判断したスピード。
リップを登っていく時には、すでに必要以上に加速していた。
「 やばっ。。。 」
Gがかかった瞬間、Gに負けないように瞬間に板を踏んでしまった。
オーリーがかかった。
飛びだした瞬間には、もう着地するべき場所を通過していた。
そこから先は、背骨に熱いお湯がかかった感覚の後に、自分の下半身が取れてしまったって思った。
救急車で運ばれ、骨盤に激痛が走る中で、
どこか自分は冷静で、
「これは夢だ」と信じていた。
その日に集中治療で診断された結果は
もうスノーボードできなるなるかもしれない。
もう歩くことができなくなるかもしれない。
それでも手術はしなければならない。
歩けるようになるための手術ではないと、期待をさせないような言い回しで説明された。
それがどういう意味あいなのかもわかっていた。
手術が翌日に決まって、
その日の病院での夜はすごく長くて、
今でも思い出すことのできない絶望感なのか、落胆なのか、空気のような気持ちだった。
手術を終えてから携帯を開いた。
そこで見たものは、すごい数の励ましと、いつもの2倍以上のブログのアクセス数!
そこで初めて自分の置かれている状況を納得した。
そして受け入れる事ができた。
みんなに良い報告をしたいっ!
一日一日少しでも前に進もうっ!
そしたら、いつかは!
もう、歩けるようにならないはずがない!
スノーボードできないはずがない!!
その気持ちだけでいっぱいだった。
そして、今までこの世界に入って誰が自分を支えてくれているのかが痛いほどわかった。
みんなに答えたい。
みんなの所に戻りたい。
福島県で1か月。
東京で1か月。
高酸素治療や最先端のリハビリで、先生達も驚くほどの回復を見せた。
あれから8か月が過ぎようとしてる。
長い戦いだった気もするけど、
大切な時間を過ごせたと思う。
それは、幸せな時間とも言えると自分では思う。
もちろん家族、スポンサー、みんなにすごく心配や迷惑をかけた。
プロライダーとして欠落していた事。
自分だけでは今の場所にはいない。
地位や名誉ではなく、一人のスノーボードを愛する者として、
何をこれから伝えていくべきか、
私は、大きなものを学んだ。
本当にスノーボードのおかげで素晴らしい人たちと出会い、支えられた。
そして、これからも私はそんなスノーボーダーとして
田中幸のスノーボードライフを歩もうと思っています。
私は今月カナダに旅立ちます。
もちろん。スノーボード復帰の新しいスタートのためにっっ!!
★★ Happy Life ★★ 田中幸
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