COLUMN SKATE COLUMN 2014/7/2   才哲治 こんにちは  才哲治と申します。鹿児島県の奄美大島で産まれました。 素潜りの漁師だったヤンチャな父を早くに亡くし、 母の地元沖縄で育ちました 。 今でも沖縄を拠点に活動しています。 スケートボードから学んだ事やスケーターという独特な人種を、 僕なりの言葉で表現出来たらな…と思っています。お付き合い下さい。 よろしくお願いします。 1回目 2014/7/2 『スケートボードから………。』 2回目 2014/7/16 『プロスケーターから…… 』 3回目 2014/8/6 『団体から…』 4回目 2014/8/20 『スケーターから…』 『スケートボードから………。』 あっ！という間  僕がスケートボードを始めて18年　スケートボードを通じ色々な事を学びました。 18歳の時にスケートボードを始めたので丁度 人生の半分 人間としてのコミュニケーションのほとんどをスケートボードを通して教わってきた。 スケートボードを始める前の自分は殻に閉じこもり、極端に人と接する事を怖がり、 そのくせ自分の理想像みたいなものや変身願望みたいなものが強く、妄想の世界に何時も逃げ込んでいた。 スケートボードに出会い、プッシュやチクタクが出来た時、確信しました。 これがあれば変われる！カッコいい自分になれる！ そこからは、本当にスケートボードの虜でした。 コンプレックスな現実から逃げるように無我夢中に滑り続けました。 気づくと、いつの間にか、引きこもりも対人恐怖症もなくなり、自分に自信も持てる様になっていた。 今ではスケートボードを始める前の事は、ほとんど思い出せない。 何だか夢の中にいた様な、おぼろげな感覚。 もちろん家族との思いでなども沢山ありますが、 スケートボードを始めてからは、自分が生まれ変わったような感覚。別の人生なのです。 本当の親や兄弟よりもスケートボードを通して関わった人達のほうが今では家族って感じがする。 僕にとっては スケートボードは母みたいなものなのです。 スケートボーダーって哲学者が多い。 それは僕みたいにスケートボードから産まれた人間が多いからだと思う。 産みの親や学校よりもスケートボードから学んだ事の方が多かったりする。 知っての通り、スケートボードって板に車の付いたシンプルな乗り物。 シンプルだからこそ、細かい少しの違いや動きや乗り心地を追求され、それが深さになる。 スタイルやトリックの進化も、その追求から始まった。 人間性、考え方、探究心をスケーターはスケートボードで表現する。 人は自分の考えや思いを、口にだす事で自己肯定したり、自己否定したりします。 僕らスケートボーダーは滑る事で同じ様な事をしてる。 肯定や否定を繰り返す事でその人の考え方、哲学は磨かれ、完成されていく。 たぶんスケートボードは動きやトリックを磨く物ではなく、自分自身の心や身体を磨くモノなんじゃないかな… スケートボードはスポーツなのか？アートなのか？ 昔から多く議論されてきた…。 そもそもスポーツの定義、アートの定義って、なんなのだろう？  どこからがスポーツで、どこからがアートなの？ その答えも出てないのに議論し続けるのがなんだか変。 人によってはその人なりの定義付けや、解釈が、あったりする。 僕の場合はスポーツとは、勝ち負けがあり、誰かの評価が関わる事。 アートとは、勝ち負けや評価を求めず形にし、形にした後に評価されるもの。 僕の中ではスケートボードはどちらの定義にも当てはまる特殊なものです。 もしかすると遊びに近い気がするな… でももちろん遊びって解釈じゃダメな部分もあります。 実際スケートボードで給料をもらっているし、スポンサーなどへの責任も伴います。 なのでプロスケーターは遊びじゃダメなのです…。 では、プロスケーターはスポーツやアートとしてスケートボードを滑るべきか？ それはまた違うんじゃないかな？ ややこしくなってきましたね … 。 それぞれが解釈や哲学を持って取り組まないとスケートボードの形は、どんどん変わっていくのです。 僕やあなたが知ってるスケートボードは、何年かすると全く違うものに、なってるかもしれませんね。 ですが、それでもスケートボーダーは、漠然と自分の描いたスケートボードを持っている。 その何か漠然とした芯みたいなもの。 それが、スケートボードの確信の部分なのじゃないかな……。 才哲治 1回目 2014/7/2 『スケートボードから………。』 2回目 2014/7/16 『プロスケーターから…… 』 3回目 2014/8/6 『団体から…』 4回目 2014/8/20 『スケーターから…』     Copy right © INTERSTYLE Co.,Ltd All Rights Reserved.