interstyle magazine
 COLUMN
skate columnSKATE COLUMN 2012/6/6  

中平健児(32)
高知県四万十市出身 スケート歴 17年
スポンサー:etnies. destructo truck. hi-fi wheels. open skateboarding. fatbros.
自然に囲まれた四万十市を拠点に、
世界スケートシーンに名を残せるよう更なる高みを目指し精進中。
1回目 2012/4/4 『スケボーとの付き合い』
2回目 2012/4/18 『撮影を経験して』
3回目 2012/5/16 『スケボー持力』
4回目 2012/6/6 『意識』

『意識』


ご機嫌いかがですか?
今回で、最終コラムになりました、中平健児です。
早いもので、今年も半分が過ぎました。高知は梅雨っぽいです。
スケーターが病む時期…。
近況は、今秋、地元で試写会予定の映像を作るために、
地元のスケーターとBMXライダーを中心に、撮影をしています。
その一部の映像をFESN.TVに投稿していますので、
もしお時間が合いましたら次回のFESN.TV(6/15 22:00~)を是非、生でチェックしてみて下さい。
とても面白く、スケーターにとって勉強になる番組ですよ!
さて、今回のテーマですが、
「夢のスケートパーク」にしようと思いましたが、
次回から、このコラムのタスキを繋げる、
SECRET CUT編集長であり、
好きなスケーターの一人であり、
全国のスケートパークをリポートしていて、
そしてスケボー用語を数多く造ってきた中村晋久氏に任せようと思います。
晋久君、よろしくお願いします!

今回のテーマは、「意識」。

近年、日本のスケボーは、思う以上に世界から注目されていると自分は考えます。
インタースタイルコラムの読者はもうご存知だと思いますが、
チョッパー氏や森田貴宏氏、宮城豪氏をはじめ、
Japanese skateboardingを世に知らしめたスケーターの存在が大きいと思います。
2008年に旅した、ヨーロッパ諸国で出会ったほとんどのスケーターは、Gou Miyagiの名前を知っていました。
自分は、そういった諸先輩達と一緒に滑り、撮影をし、作品つくりに貢献出来た事を、本当に誇りに思います。
一緒に取り組んだ時間の中で、沢山の事を学び、
そして何より、自分の意識を大きく変え、高めて頂きました。

そのおかげで今、自分は高知県四万十市を拠点にして、
世界スケートシーンを意識し、自己の更なる高みを目指し、精進しておる次第でございますが、
東京から居を移し二年が過ぎ、少し気になる事があります。
自分の目標や夢への、本気度の違いです。
はじめから、無理って決めつけている人が多い。
そして「健児は特別だから」と。
いやいや大間違いです。
特別なんかじゃない。
ただ、本気か本気じゃないかだけです。
やりもしないで決めつけて、諦めてやらないから出来ないだけだと思います。
もっと自分の目標や夢に本気で挑戦すればいいのに…って思うのです。
確かに、日々の生活もあるし、夢だけじゃ…もちろん。
でも諦めて何もしないより、少しでも意識して行動する。
地方では、都会への憧れ、都会では、世界への憧れがあるように思います。
それは、ないものねだりで、ごく自然な考えかもしれません。
がしかし、地方だから場所もないし、見てくれないとか、
もしくは日本だから成功出来ないなど、そんな考えは間違いです。
それ以上に厄介かもしれない考え方があります。
技術主義です。
技術が高い事が全てだという考え方。
それが一番根強くあるように思います。
自分もそんな時期がありました。
上手さにこだわっていた。
もちろん、上手は大切な事だと思います。
しかし、上手なだけでいいのでしょうか?
そもそも、上手の基準って…?
大田区大森でBARを経営している、ひとみさんから聞いた、
「自分に出来ない事が出来る人、その人皆、凄い人。」
自分より上手いスケーターは地元にもいます。
四国にも沢山。
日本にはわんさかいます。
アジア、そして世界には絶句するほどいます。
だから同時に、上手いだけなら…とも思っちゃうんです。
それよりも、その場のタイミングもあると思いますが、
自分がこれと決めた事や、
自分を貫き通す事に、真剣で一生懸命なスケーターは、
技術という表面的な部分ではなく、その人自身がスケボーに出ている、
そんな風に思えて、驚きや共感が持てる大きな存在になります。
そして心に残る。
その事に気付いた自分は、興味をもったその人を、
スケボーから照らし合わせて、その人を見るようになったのかもしれません。
話しはしなくとも、なんとなく、どんな人なのかわかるような…。
むしろ技術とは関係ないところにこそ、人としての表現が自然と出てるものだから、
その表現により、共感出来る仲間が出来ていくのでは。国境人種関係なく。
だから、スケーターは言葉の壁を超えれるのでしょう。
技術の枠にとらわれず、自分自身やりたい事を精一杯やってみて下さい。
きっと自分がにじみでるんじゃないのでしょうか。
しかしながら、それは、決して簡単な事ではないのかもしれません。
最後に、先日、見事カムバックを果たした、
自分が現役野球選手の中で、最も尊敬する松井秀喜氏が、
恩師から聞かされたと、いつか話してた「意識」繋がりのこの言葉で。
「意識が変われば行動が変わる。
行動が変われば習慣が変わる。
習慣が変われば人格が変わる。
人格が変われば運命が変わる。」

ありがとうございました。
中平健児でした。

「overground broadcasting」の撮影風景。

skate column中平健児
1回目 2012/4/4 『スケボーとの付き合い』
2回目 2012/4/18 『撮影を経験して』
3回目 2012/5/16 『スケボー持力』
4回目 2012/6/6 『意識』
 
 
Copy right © INTERSTYLE Co.,Ltd All Rights Reserved.