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COLUMN |
SKATE COLUMN 2011/4/6 |
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『PLANK ERA』
はじめまして渡辺アルトともうします。
TAZ TOKYO龍泉よりご紹介を受けコラムに参加させていただいています。
まず、今回の地震におきまして被害をうけた皆様に心よりお見舞いもうしあげます。
僕自身、今回の地震についての情報や考えをまとめる事がまだできなくて、
言葉にならないというのが正直な気持ちなのですが、今回次回とこのコラムを通し、
今回の自然災害や、それにともなった社会問題、
そして 自分自身のこれからの方向性を考えていきたいとおもいます。
最初に、今回のコラムの話を最初に受けたのは3/11以前でした。
「SKATE BOARDについて自由にお書きください」ということで
僕自身のskate boardのルーツなどを書いた文章をこの文章とは別で提出した。
そして3月11日の午後、提出したコラムの文章やレイアウトの最終チェックをメールで
インタースタイルへ送り、PCを閉じて外出し、しばらくしたころに地震がおきた。
あきらかに普通じゃないことがすぐにわかった。
このまま全てが崩れてきて死ぬかもしれないとも思った。
揺れがおさまった後すぐ安否を確認しようとおもい母親に電話をするがつながらず、
これから会う約束していた友人に電話してもつながらず、しばらくするとまた余震があったり、
急に寒くなったり、時間がたつにつれ不安が大きくなっていった。
出先の吉祥寺でそのまましばらくあたりを見渡していると約束していた友達を発見し、
不安な気持ちを共有することで少し心が落ち着き、歩いて家路についた。
ちなみにそのときは東京が震源地だとおもっていた、、、
家に着き玄関を開けて唖然とした、僕の家は四階でわりと古いアパートのため
だいぶ揺れたみたいで本棚、食器棚、電話、PC、絵、あらゆる物が倒れていて
床には割れた食器や本が散乱していた。
割れた食器をかたずけTVをつけやっと今回の事態を理解し
被災地の信じられない津波や炎上するコンビナート、そして原発の映像にくぎづけになった。
いろんな人の安否が心配になるが携帯はあいかわらずつながらない、
PC周りをたてなおしメールを開き母親からのメールで無事を確認する、
最近はじめたface bookを開くといろんな人がすでに自分の安否や情報をアップしている。
よかった、この人達は無事だったんだ。
その日は結局余震に怯えながら朝までインターネットとTVの情報にくぎずけになっていた。
そして翌日から数日、メディアでは地震に関するさまざまな情報が錯乱し、
東京には非日常的な消失感が漂い。僕は絵を描く人間だが
あれから数日間は絵を描く気にはなれず仕事も地震の影響でキャンセルが相次ぎ
いったいこれから自分に何ができるのか?自分の存在意義を考えたりしていた。
数日後、お世話になっているGUIDANCEというクラブイベントのオーガナイザーから
渋谷のクラブでのパーティーの誘いを受けた。
オーガナイザーの彼は通常クラブでイベントを行うにつき
クラブ側に箱代を払い、出演するDJやARTISTに出演料を支払い、
お客さんからの入場料で採算を合わせ運営するところを
今回はクラブ側とアーティストに頭を下げ箱代と出演料の支払いを免除してもらい、
お客さんには入場料の代わりに被災地へ送る募金をしてもらいチャリティーを行うという。
彼の行動に前向きな刺激を受けた僕は当日会場に展示する絵を描こうと決めた。
これから日本や世界がどうなっていくのか僕には解らないし、
僕みたいな人間が日本で絵を描いたり作品を造って発表していくことは、
ますます厳しくなっていくかもしれないが自分やこの世界から目をそらさず
まずは今この日本という国を直視し自分の選択したアートという表現方法によって
未来への提案を行っていこう という思いをこめ「視線」のようなものを描いた。
3月19日、家で絵を描き上げ家のベランダから月を見上げると満月だった。
現在4月5日、今だ被災地の方々は過酷な状況で生活をされ、
目に見えない放射能の問題は日を追うごとに状況が変わり、不安な日々がつづいている。
僕の生活する東京では非日常的な日常が徐々に定着しはじめてきているようにも思う。
僕は東京の事しかわかりませんが、非日常的な日常をヒントに
新しい日常、これからの日本を東京というフィルターを通して自分なりに考えいこうとおもう。
渡辺アルト
4月5日 AM 5:20
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