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COLUMN |
SKATE COLUMN 2007/12/19 |
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名前/デューク・Kunjiro(自称)
年齢/不明 身長・体重/179cm・74kg(推定) 住居/東京(推定) 職業/スケート業(推定)
使用武器/デッキShut、トラックIndy low、ウィールMomentum53mm、靴Kenny Reed
使用言語/BROKEN JANGLISH
持病/ギランバレー症候群(多発性神経炎)。ホームシック。 |
1回目 |
2007/11/7 |
『THE MAN WHO SOULED THE WORLD』 |
2回目 |
2007/11/21 |
『JAG』 |
3回目 |
2007/12/5 |
『DISTURBIA』 |
4回目 |
2007/12/19 |
『DECOTORA』 |
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『DECOTORA』
アッと言う間に2007年が終わろうとしています。個人的に1年で一番嫌いな月なので、何かと憂鬱です。何かに取り憑かれたように無意識のままに行事に乗じる大衆を尻目に、1人石原の草を刈りたいものです。世間や日常がイレギュラーな動きを見せることに違和感を覚えるのは何かトラウマを抱えているのかもしれませんね、はい。ここでいきなり話はB/S BIG-SPINFLIPをメイクして、朗報です。僕の友人でもあり仕事仲間でもあり尊敬する先輩でもある写真家の田附勝(TATSUKI MASARU)氏が、やらかしてくれています。なにやら詳しいことはわかりませんが、凄い賞を獲りそうだそうです。「木村伊兵衛賞」なる写真界の芥川賞なるモノの候補として名前があがっているとのこと。過去には都築響一、ホンマタカシ、長島有里枝、蜷川実花、川内倫子といった写真界の最前線で活躍している写真家が名前を連ねます。まだ選考段階なので先走るな、と外野から聞こえてきそうですが、自分の中では選考段階でも嬉しさ満点です。先日リリースした彼の10年に及ぶライフワークの集大成ともいえる写真集「DECOTORA」が高い評価を得ているようです。集大成といっても彼にとっては旅の中継点とも言えるでしょうが、大きなポイントになることには間違いありません。
今から8,9年前、初めて彼の家に招かれたさいに見せてもらったのが、所狭しと並べられたデコトラの写真。デコトラのオーナーの1人である友達でも何でもないオジさんをマンツーマンでズッと追いかけて撮っている、と素で語ってくれた田附くん。あまりに普通にサラッと言ってのけたので、1人で頷き納得したが、少し冷静になって考えたら何だそりゃ?!ってことは高速のインターか何かでいきなりオジさんを逆ナン?一瞬頭によぎるもそんなことはどうでもよい。そう思わせてくれる力がその写真にはあった。
写真の善し悪しなんて専門家でもないので正直自分にはよくわからない。構図が良いとかライティングが良いとか、被写体が良いってことぐらいは漠然とわかるが、何が本当に良いのかなんてわからない。感覚的にグッとくるかどうかだけの基準を優先する。へんてこな絵画や写真を眺めながらウンチクを並べて勝手な論評をまくしたてるほど、アートだの芸術だのに興味がないので、写真を見る目は凄く標準的だと思う。友人とか知り合いという理由だけで無責任に「良い」とか「凄い」とか言わない人なので、かなり面倒な奴だと思われているのはたまに傷だけど・・・。とりあえず田附くんの撮る写真は、胸に響く。確かな理由なんてないだろうけど、1つだけ憶測で言わせてもらうと、シャッターをきるその人の生き様だったりが写真に写り込むのかもしれない。「写真は念写だからいい加減な奴には撮れない」とどこかの本で偉い人が言っていたけど、妙に納得してしまったことを思い出す。田附くんとは何度も撮影で一緒に現場をまわったが、甘えがない。スケートフォトグラファーの撮影ほど大変な現場はないと昔は思っていたが、そうではないことを彼との撮影で学んだ。ポートレイト1つ撮るのに緊張感が伴う。撮影中に「温い(ぬるい)!!」と怒られたことがあるのですが、その言葉は今でも密かに自分の仕事十ヵ条の1つとして、胸にインプリンティングしてあります。勘違いさせてしまうと気まずいので先に補足させてもらいますが、田附くんは曲がったことが嫌いなだけで、男気溢れるジェントルマンです。不惑な男で身長も180cm以上でスタイル良すぎでモデル泣かせのフォトグラファー。関係ないですが妹さんが凄く美人です。
ここで話はいきなりブラインドサイド180しますが、田附くんがデコトラの魅力を語って魅せてくれてからというもの、自分の人生において全くノーマークだったデコトラという単語がキーワード化されてしまった。地方遠征などに出かけたときに、町中などでデコトラをスケートスポットばりに見つけようとキョロキョロしている自分がいるのが凄い。完全に田附ワールドに取り込まれました、はい。ちなみに家が近所なので、よく犬の散歩をしていたりチャリンコでウロウロしている田附くんを見かけますが、あえて声をかけずに遠目で見届けるのが隠れマイブームです。そんな田附勝氏の写真集「DECOTORA」を御覧あれ。魂の叫びに耳を傾けるのじゃ!!
で、今回限りでデューク・KunjiroはBRANAVIコラムガイダンス担当をキックアウトされますので宜しくです。1月21日頃に発売予定の唯一無二の国産スケートジャーナル誌「sb」に携わらせてもらっているので、そちらも併せて御覧あれ。ちなみにsbの誌面を影で支えているのが田附フォトであることは意外に知られていません。ジャーナル誌に説得力を加えるのも写真の重要な役割の1つってところで、ワタシは貝になります。
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