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COLUMN |
SURF COLUMN 2016/2/15 |
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Kuni Takanami / Photographer
東京都板橋区出身 [1978.8.29] / 神奈川県 在住 www.surftripmagazine.com
2003年フォトグラファーとして独立後2009年までJPSAオフィシャルフォトグラファーを務めた。サーフ系雑誌では何度も表紙や大型の特集を撮影してきたが、2011年の震災をきっかけにかねてから考えていた次なるステップアップのために渡豪する。サーフフィルム界の巨匠テイラースティール監督の元でワールドベーシックな動画の撮影技法やライティング技術を学び、写真家としてそしてフィルマーとして新しい一歩を歩み始めた。
2012年には初の個展を新宿伊勢丹にて開催し、日本を始め世界を舞台に活動、主に人物撮影において高く評価されている。 |
1回目 |
2016/2/3 |
『Surferはモテる!』 |
2回目 |
2016/2/10 |
『ブロンズ狩りとアゴの逆転現象』 |
3回目 |
2016/2/15 |
『写真で食えるか?』 |
4回目 |
2016/3/2 |
『虹と出会う方法』 |
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『写真で食えるか?』
写真で表現できること、それは光と色彩を操ること。
なんつってよく聞きますけど、
ウンチクは腐るほどあって、
全てのやり方に不正解はないと言われる写真の世界です。
写真の撮り方についてよく質問されるんですけど、
何を撮るかによって道具もやり方も全く異なるので、
僕に写真の撮り方を聞かれても、あまりいいお答えが出来ない。
そんなことをいつも申し訳なく思っております。
趣味でやるならほんと、好きな風に撮れば楽しいって思うし、
そういう自由な発想がまた素敵な写真を生むんだと思うので。
あえて一つだけ言えるとしたら、マニュアルで撮影すること位でしょうか。
車と同じで、思い通りの走りをするならやっぱりマニュアルなんですね。
同じように写真でプロになるには?という質問も頂きます。
結局のところ撮るしかないのかなって。
私、大したカメラマンではありませんが、ありがたいことに
これまで人との出会いにおきまして、ずば抜けたご縁を持ち合わせております。
※いつも支えてくれている仲間たちがその証拠です。
震災後のある日、日本で一定のお仕事を頂きながらも、
自分の表現したい世界観が見せられていないことにずっと不満を感じていました。
そして海外へ5年ほど移り住む決意をした折に、
出会ったクリエイターから多くを学ばせて頂きました。
オーストラリアのByron Bayで出会ったクリエイターは巨匠と呼ばれるテイラー スティール監督でした。
無償でも良いから仕事をさせて欲しいと頼み込んで、
31歳にして再度アシスタントとして現場に入らせて頂きました。
そこから色々なレジェンドと呼ばれる映像監督さんや、フォトグラファーをご紹介いただき、
動画と写真撮影におきまして、世界ぐるみの撮影に携わらせて頂きました。
それだけではなく、自ら撮影で実践する場をお仕事として頂きました。
そんな経験を経て、世界の巨匠たちに共通する、ある秘密を発見したのです。
まず、すべてのレジェンドに共通すること。
撮りまくって、自分の世界観を構築させる。
良い写真を撮るって言うのは=自分の撮る世界観を知って頂き、
それをベースにお仕事として撮らせてもらう。なのです。
色、光、構図、動き すべてを組み合わせてひとつの世界観を作り上げる。
なので、良い写真(映像)が撮れるっていうのは、お仕事として依頼を受ける以上はあって当たり前の話。
そこにクライアントの要望を満たすことができる技術があることも当たり前。
他にもくさるほど書きたいことはありますが誰も読まないだろうってことで割愛します。w
フォトグラファーとして広告へ行かれるとか、ファッションを撮りたいとか色々あると思うんですが、
得意な分野というか、自分がどんな写真を撮りたいのかを、まずは自分で知ることが大切です。
そしてそこを伸ばしていくのが僕には合っているやり方でした。
ちなみにテイラーからはKuniの写真にはストーリーがあるって、
写真は言葉の壁を越えて伝えられるメッセージになるんだ。って、
言って頂いて嬉しく思ったことを、今でも覚えてます。
そこからですかね、「ライフスタイル フォトグラフィー」と言う
言葉を勝手に言いふらして、自分の撮る写真のポジションを作って行こうと考えつきました。
おかげさまで、いまでは世界に何人かライフスタイルフォトグラファーと言う同じ肩書きの方とも出会えまして、情報交換なんかもさせて頂いております。
どんな業界においても共通する売れっ子になるための条件見たいなものありますね。
その辺は来週の有料セミナーにてお伝えしようと思いますw
(うそです。気になる方はアシスタントを募集してますので応募してくださいw)
最近では機材はデジタルで、ウォーターを撮影する際にも小型軽量で4k動画や
スローも撮れるGoproという素晴らしいカメラが出てまいりました。
(Goproさん、スポンサーしてください❤)
しかしながらですね、
僕らみたいなサーフィンを撮るフォトグラファーにとって共通する悩みが存在することも事実。
良い写真を撮れるようになって、お仕事をもらえるようになると、これが最初の試練となるのかもw
良い波を撮影するのが僕らの仕事なんですね。
フォトグラファーであると同時にサーファーでもある。
それは良い波を目の前にした時、「カメラ」を持つか、「サーフボード」を持つかってこと。
ぼく、今でもどうすべきか悩みます。とくにこんな日は
すべてを撮影する必要なんてないと思うんですよね。
しかも1回、2回の選択じゃない。
ぼくらがこれを続ける限り、この選択はやってくるんです。
あの波に乗りたい。
風が変わるまでの間、あのクリーンなフェイスは持ってせいぜい1時間。
このときの選択の積み重ねが1年後とか、結果になるんですね。
ながらはよくありませんよ。
板が邪魔になるので一番美味しいところでキープできないから、結果中途半端な画しか撮れないんです。
選ぶならどちらか一つです。
※板を持ってたらまずここの場所では待てません。
Shot by Gopro4 Black
この時に、あなたが持ち出す道具によって、
プロカメラマンになるか
プロサーファーになるか
未来に繋がりますw
写真や動画以外の選択なら、そのときの行動なんて目に見えたりしないんですが、これは画に残ります。
やればやった分だけ、カタチに残ります。
良い波の写真がないって方、ご自分で乗っちゃってませんか?
実は僕もそうなんですw
これからプロのフォトグラファーを目指す方がいるとすれば、1回の選択が1枚の写真になる。
強いては未来に繋がるってことを信じてぜひ撮りまくってください。
Text&photos Kuni Takanami
www.surftripmagazine.com
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