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COLUMN |
SURF COLUMN 2013/7/3 |
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takuya tappy yoshikawa
12才から、サーフィンを始め、ファーストシェイプは17才。
途中でグラフィックアートを学ぶためにアートスクールへ。
十年のブランクの後、三十才の時にボードビルディングの道に戻り今に至る。
revelation surfboards.owner shaper
devotion skate mfg.owner
rage surf boards. guest shaper
patagonia. guest shaper |
1回目 |
2013/6/19 |
『ガレージビルダーの功罪』 |
2回目 |
2013/7/3 |
『好きなことをやり続ける』 |
3回目 |
2013/7/17 |
『ピートとの出会い』 |
4回目 |
2013/8/7 |
『相棒』 |
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『好きなことをやり続ける』
ここ数年Patagoniaを始め、Rageなど他のサーフボードブランドから声をかけてもらってゲストシェイパーとして参加させてもらったり、自分のブランドであるRevelation
Surfboardsもプロロングボーダーの小川徹也と切り盛りしながらやっている。
とは言っても、これまでに何回かサーフボードビルディングを続けられるかどうかということもあったわけで、そんなことがありながらもこうやってこの歳になってもサーフィンに関わって仕事ができているのは、本当にラッキーで幸せなことだと思う。
東日本大震災の後、それまで継続的に来ていたオーダーが全く入らなくなった。職人にとって、仕事が無くなるイコール収入が無くなることを意味する訳で、当然経済的に厳しくなる。
皆さんもご存知の通り、その時はどうなるか全く分からないような状況。もしかしたらこのままオーダーは入ってこなくなってしまうかもしれない。そうなったら他に仕事をしながらでも、続けていくしかないと思った。
先のことも見据えて、自分がまだいわゆる普通の仕事ができるのかどうか1週間ほど知り合いのところで、ビルの防災設備の設置などの仕事をさせてもらった。
結果的にはノーだった。仕事自体はこなせたのだが、精神的にもたなくなるであろうことを痛感した。考えてみればもう20年近くサーフボードを作る仕事以外してきていないのだ。僕の手で作った物を欲しいという人がいて、お金を出して買ったもらい、それで自分が生活することができていたという環境が、どんなに幸せでありがたいことだったのか改めて再確認した。
幸いにして徐々にその後オーダーは増えたので、アルバイトをしなくても済むようになったのだけど。
そしてもう1つは、1年半ほど前コンクリのパークでスケートをしていた時に、膝の膝蓋骨を割ってしまったこと。これはもちろん自分の不注意だし、スケートに怪我はつきものだから仕方のない部分ではあるのだけど、この時は仕事があるのに身体を動かせないという状況になってしまい、ワーカホリックな僕にとっては辛いものがあった。
診断は全治6か月で、割れた膝蓋骨をワイヤーで繋ぐ手術をすぐに受けた。幸いなことにキレイに(?)骨折したことと、思っていたより回復力が早かったようで、比較的すぐにギブスをしながら歩けるようになったのだが、オーダーを頂いてた方には迷惑をかけてしまうし、片足が使えないから仕事するにも日常生活を送るにも不便この上なく、海にも8ヶ月入ることができなかった。
普段自分の身に起きないようなことが起こると、いつもの日常がどんなにありがたいことなのか分からされる。それまでもベストを尽くしてサーフボードを作っていたのだけど、こういうことがあってからは、さらにありがたさを感じながらボードビルディングをしている。
今日はこれからシェイプして、明日の朝は海に入ろうと思っている。
そして来週は友達とスケートに行く約束をした。
結局何があっても好きなことをやり続けるってことだけなんだね。
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