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snow columnSNOW COLUMN 2016/9/21  

田辺竜太
静岡県の浜松に住みながら片道2時間近くかけて静岡市街まで通勤している自称 都会派スノーボードショップの雇われ店長。
スノーボードに育てられ、今ではサインペインターとしても水面下で活動中。
昨年20周年を迎えた浜松のTHE ITAYA OUTLOW SERVICEに属し、この春 静岡市街に2店舗目となるTHE ITAYA SUPERIOR SERVICEをオープンさせ日々奮闘中の42歳、おひつじ座のB型。
THE ITAYA SUPERIOR SERVICEブログ:http://itayashizuoka.eshizuoka.jp/
1回目 2016/8/17 『ニッチなショップ店員から』
2回目 2016/9/7 『NOT A SPORTS』
3回目 2016/9/21 『柔軟性という鍵』
4回目 2016/10/5 『クリエイトしていこう。』

『柔軟性という鍵』


混沌としたこのスノーボード業界の中で新しい「扉」を探し、
見つけ出すために必要なのが「独自性・独創性」だと書いたところで前回は終了したので、
今回はその扉を開く『鍵』についてあくまで個人的主観200%でお送りします。

我々の基本的なスノーボードは、そう「フリースタイル」

とにかく『自由』なんです。

とかく型にハマったほうが楽チン主義者が多い日本人には
「何でも良いですよ」と言われるほうが逆に難しいのかもしれませんね…

でもですね、難しさすら感じてしまうこう言ったメンタル論に背を向けているうちは、
上記のような扉にしろ、これから綴る鍵にしろ見つけることが出来ないのもこれまた事実…
またもや話が脱線して行きそうだったので早めに戻しますね(笑)

まず答えから言いますと
独自性・独創性という扉を開けるために必要な「鍵」、
そうそれは…


『 柔軟性 』ってやつだと思うんです。


柔軟性なんて、これまた難しい表現かもしれませんが、
スノーボードに関するいろんな事、例えば滑り方ひとつにしろ、道具選びからゲレンデ選びにしろ、
なにせアタマの中を柔らかくして捉えてみること…

これってすごく大切だと思うんです。

そして、はっきりと断言しておきたいのは【 柔軟性とブレるは違う 】ということ。

またこれも前回のNOT A SPORT論に似て微妙な線引きになりますが(笑)


例えば、近年のボトム構造革命にしても
キャンバーやロッカー・ダブルキャンバーだのいろいろありますよね、
お客さんからは

「やっぱりキャンバーですよね?」

「ロッカーじゃダメなんですか?」

とか、なにせ『良い・悪い』での判断をしようとする人が多いです。

こんな時には、こう考えるように説明します。

「ヲッパイ星人」と「ヲシリ好き」「脚フェチ」
どれが正解で、どれが間違ってるかなんて議論はナンセンスじゃないですか?…と。

これについて詳しく書き出すと、モザイクが必要になるので割愛しますが、
こんな感じがわたくしなりの柔軟性(笑)


メーカー側が試行錯誤してせっかくボトム構造の幅を広げたのに、
ユーザー側が良い・悪いで判断したら広げるどころか、逆に狭めることになってしまいます。

ボードの長さや軽さにしても同様に、短ければ良い・軽ければ良いと考えてる人が多いですが、
長いことによる良い部分、重いことによるメリットもしっかりあるんです。

柔らかさを持つということは、
物事の裏側も照らし出してくれたりするので考え方の幅も広げてくれたりもします(笑)

極端に言えば、フリースタイルもアルペンも世界は違えど同じ『スノーボード』。

アルペンの世界は全く関係無いと考えればそれまでだし、
アルペンの世界の良い部分をフリースタイルに持ち込んでみるのも柔軟性。

また、その柔軟性を持った考え方や捉え方はスノーボードだけに限りません。

個人的にはスケボーだってサーフィンだってペイントだってピストバイクライディングだって
『まったく同じ』と考え、捉えています。

「いやいや全然別モノでしょ」と言う人だってもちろんいると思いますが、
わたくしは、全て同じだと捉えることで、すべてがリンクし合い、実際かなりの相乗効果を生んでいます。

ひと昔前は、スノーボードブランド、スケボーブランド、サーフブランドとそれぞれ独立していたのですが、
昨今はそれこそラーメンでいう全部入り的なブランドが増えている理由だって考え方によっては柔軟性。

ま、音楽だってアートだって何だって言い出せばキリが無いんですが、
このように柔軟性を持って考え・捉えていくことで、
そういった様々なジャンルからインスピレーションを貰え、
それをスノーボードに反映させていくことができ、
結果 他には無い『 独自性・独創性 』につながっていくんです。


あくまでわたくしの経験上ですが、ゆえに【 鍵 = 柔軟性 】となるわけなんです。

そもそもサーフィンがはじめに産まれ、その次にスケボーが産まれ、
スノーボードは団子三兄弟でいうところの三男坊。

なのに急激な成長を遂げ一番最初にオリンピック種目になりましたよね。

なんでこんなにも早く成長を遂げれたか?って考えても、
個人的にはそこには柔軟性があったからだと思いますし、
例えば、今のスノーサーフブームにしろ、ボックスやレールなどを駆使して遊ぶスケートスタイルにしろ、
長男・次男の良いところを柔軟性を持って反映させてますよね?

ボードやブーツ・バインディングの開発にしても、
ウエアーの多様性にしても同様にいろんなジャンルからインスピレーションを受けています。

ん~ どう考えても柔軟性って大切に思えてきませんか?



さてさて、あくまでわたくし個人的主観200%でお送りしたこのコラムも
3回目までイイ感じで流れています(笑)

いよいよ次回は最終回、どんな締めくくりにしようか考えどこですが、この流れをそのままに、

次回は…

《 クリエイトしていくこと 》

について書いていこうと思います。


ようは扉を見つけ、鍵でロックを外し扉が開きました、
次はその新しい世界に入っていくためのコツというかポイントになるのが クリエイト/創り出す なんです♬

多少つなぎ方が強引ですがお楽しみに(笑)


追伸:このコラムを書いてる本日、アメリカのジャクソンホールでは初冠雪だそうです♬



snow column田辺竜太
1回目 2016/8/17 『ニッチなショップ店員から』
2回目 2016/9/7 『NOT A SPORTS』
3回目 2016/9/21 『柔軟性という鍵』
4回目 2016/10/5 『クリエイトしていこう。』
 
 
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