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snow columnSNOW COLUMN 2015/10/7

 

石川敦士
1977,10,14生まれ37歳、埼玉県出身
身長:169cm 体重:62kg スタンス:レギュラー アングル:前+12/後ろ-12
高校時代の名門サッカー部で培った根性と、人一倍の努力でみるみる頭角を現すようになる。18歳からスノーボードを初め、2000年にはsclover3のメンバーとなり、今まで以上に技に磨きをかけ、2001年にはNISSAN X-TRAIL JAMに出場を果たす。以降、スノーボード専門誌、数々のビデオパートにも登場。2004年肩脱臼の手術により1年間のリハビリに余儀なくされるが、トレーニングに目覚め、復帰後の2006年には、SLOPESTYLEでは並みいる海外強豪ライダー達を抑え見事2位に輝き、2008年にはTHE SLOPEで優勝。2007年TOYOTA BIG AIRでは日本人予選1位通過。2009年TOYOTA BIG AIRでは本選10位。また世界でもコンテストに出場し結果を残すようになる。2009年には中国TTRとカナダで行われたTTR世界大会で表彰台にのぼる。
勢いのあるライディングとサッカーで鍛えた強い足腰でコンテストからシューティングでパーク、ナチュラルヒット、ストリートレールとすべてをアグレッシブにこなすベテランライダー。そして、スノーボード用品開発や営業活動にも積極的に行い、シーン全体を盛り上げて行こうという意識も人一倍強く、メーカーからの信頼も厚く、現在のスノーボードシーンを牽引している存在の一人。
スポンサー:QUIKSILVER、SPY、eb's、SAVAGE、SCORPION、雪番長、SKINS、GALLIUM、i-nature、勝田屋、RAVEN、SCLOVER 3 RIDERS
1回目 2015/8/18 『原点』
2回目 2015/9/2 『初体験』
3回目 2015/9/16 『同世代』
4回目 2015/10/7 『アラスカ』

『アラスカ』

FLOWと契約してた時は毎年アラスカにグローバルシューティングで行っていました。
時期は日本の春。
4月頭から中頃までかな。
もちろんアラスカも春。
だけど、吹雪くし、雪もまだまだ降る。
寒いしね。
最初にアラスカに行った時は2011年4月。
ちょうど東北の大地震があった時でした。
僕は地震の時、福島アルツ磐梯スキー場にいました。
震度6強。今までに経験したことのない揺れ。
その後の災害、津波はテレビで知った。千葉では液状化で酷い有り様でした。
そんな中で日本を離れスノーボードをする事に対して、僕の中で色んな想いがありました。
「ほのぼのスノーボードなんかしてていいのか?」
「自分の姿がみんなに元気を与えられるんじゃないか?」
滑る事と自粛する事という、正反対の想いの中で葛藤していました。
ですが、今できる事をしよう!とグローバルシューティングに行く事にしました。
シアトル経由、アンカレッジ行きの飛行機で
アンカレッジと言う大きな街でライダー達やチームマネージャーと合流して、
ウォルマートで10日間分の食材や寝袋や生活用品の買い物をして
トレーラーのような大きなキャンピングカーで6時間ドライブ。
そこはバルディーズと言う街です。
小さな港街でホテルが数件とスーパー、subwayが1店。1日で歩ける街だったと思います。
ご飯食べに外に出るたびに日本の津波の事を聞かれた。
アラスカでも昔津波の被害があったらしいので、すごく親身に話しかけてくれていました。
その時、違う国籍違う人種だけど、何も変わらない同じ人間なんだな~と感じ、
少しホッと温まった気がしました。
山での生活は結構大変で、キャンピングカーと雪中キャンプとに分かれました。
雪中キャンプは快適と言えば快適でした。
テントの中にマキをくべれる煙突付きの暖炉があるんです。
夜中は外気-10℃~-20℃はあるので、暖は必須!
だけど、この暖炉小さくて約30分しか保たない…
なので、夜中に寒くて起きた人がマキをくべれるんです。
快適ではないですね…
キャンピングカーはキャンピングカーで、広いようで狭い…ふかふかなベッドだけど、夜中寒い…
どっちもどっちで、なかなか経験できない事ですよね。アラスカで車泊や雪中キャンプなんて。

日中は一回50ドルのスノーモービルタクシーで、上まで運んでもらい、
そこからハイクアップして、撮影したいバーンを滑ります。
春なので雪が降らなければ、カチカチの氷。
風の通り道はツルツルになっています。。
スノーブーツじゃとてもじゃないけど、滑落してしまいます。
ハイクアップして、滑って、ハイクアップして滑ってのを繰り返す。まぁ楽しいですよね。
雪がどんなコンディションか?考えながらドロップして、
良い雪だとわかった時の気分と、その後のライディングはサイコーでした!!
ライダー、カメラマン、フィルマー、チームマネージャー。
一つのチームで動き形を残す。
ポスターになったり、Webに出たり、紙面に出たり、嬉しいですよね。
この年まで自分が好きでやっている事。
そのスノーボードで挑戦していく事でみんなに元気を与えられているのであれば、それはもっと嬉しいですね。




snow column石川敦士
1回目 2015/8/18 『原点』
2回目 2015/9/2 『初体験』
3回目 2015/9/16 『同世代』
4回目 2015/10/7 『アラスカ』
 

 
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