『チイサナコトカラコツコツト』
こんにちは。
オリスタです。
震災から3ヶ月以上経ちましたが
先日、ようやく石巻市にボランティアへ行ってきました。
初のボランティアだったので
夜行バスで現地へ行って、丸1日復興のお手伝いをして、
また夜行バスで帰るというものに参加させていただきました。
なぜボランティアに参加しようと思ったかというと、
何度かチャリティーで絵を描き下ろして提供させていただいたりしていたのですが
実際に現地の状況を見て、何が必要とされているのか自分の目で確かめたかったからです。
また、絵やスケートボードというものをどう復興に役立てる事ができるのか
考える事が出来るかなと思い参加することにしました。
被災地に入ると店舗や家屋の1階は津波によってすべて破壊され、
辺りには異臭が漂い、
信号も未だに付いていない場所もありました。
そのような被害のひどい地域はバスの中からしか見る事が出来なかったのですが、
今回実際に作業したことは、津波の被害に遭ってしまった畑の汚泥を取り除く作業でした。
市内から少し離れたそこは、山や畑が広がるのどかな風景でした。
正直、素人の目には畑の被害状況はあまりわかりませんでしたが
津波によって川が逆流し、畑全体に汚泥がたまってしまったとのことでした。
実際作業に入ってみると、20cm程粘り気のある重い汚泥がたまっていました。
作業は単純で、参加者は黙々とシャベルで汚泥を取り除き、一輪車でそれを運ぶ
という事の繰り返しでした。
朝から夕方までその作業を80名近くで行ったのですが
ようやく畑1つが終わるか終わらないかぐらいでした。
作業終了時には手にマメが出来る程で、体はぐったりしていました。
今回のように、ニュースでは報道されない沢山の被害があることを知る事ができて、
復興には本当に何年もかかるし、沢山の人手が必要だなと痛感しました。
参加者の一人に、阪神淡路大震災を体験した女性がいました。
その方も避難所暮らしをしていたそうなのですが、
これからの不安や悲しみ、周りからの頑張れという声援に疲れきって、
生きた心地もしない中、
ボランティアに来ていた一人の男の子がジャイアンツのユニフォームを着ていたそうです。
野球が好きなその女性は、
阪神にジャイアンツのユニフォームを着てくるなんて良い度胸してんな~と思って
男の子に話しかけたそうなのですが、
その時に震災後初めて笑う事が出来たそうです。
そんな小さな事がきっかけで生きた心地を徐々に取り戻して行ったそうです。
また、励ましの手紙に似顔絵を描いてもらうだけでも一瞬心が和んで嬉しかったそうです。
もしかするとスケートボードも誰かを救うきっかけになるのかもしれません。
震災後、すぐに役立つ/直接的に役立つとは思いませんでしたが、
しかし復興には何年もかかることが身に染みてわかりました。
そして被災者の心にはとても大きなダメージが残ることがわかりました。
また、直接的に復興に役立たなそうなものでも、
人の心を救う場合があることがわかりました。
時には周りからの声援が苦痛に感じる事もあることがわかりました。
そんな中で絵やスケートボードを通じて人の為になる時があるのかもしれません。
何が人を救うのかわかりません。
僕は友達とスケートボードをしている時には笑顔になります。
絵を描いて、人が喜んでくれることもあります。
そんな笑顔のきっかけを僕は永く続けられたらと思います。
大きな事をドカンとやっておしまい、ではなくて
一人一人が自分のできる事を無理せず継続的にやっていく事が大切だと思いました。
今回ボランティアを企画して動いてくれた方々に感謝いたします。
ありがとうございます。
オリスタ
|